私はハリネズミを飼って4年になります。ハリネズミは小さくて目がくりくりして可愛いです。小さい頃から飼うと懐きやすいみたいですが、我が家のモコは飼い始めたのが生後6ヵ月と比較的遅く、臆病なのも相まってか手の上で丸まったりなどはあまりしないです。ちょっと残念です。時々、クックッという声を聞くとリラックスしてるのかなと癒されます。ハリネズミは飼育に少し手間がかかりますが、それ以上に魅力的な動物ですよ。
ハリネズミはどんな動物なのか?分類や分布、特徴など
ハリネズミは、哺乳綱・ハリネズミ目・ハリネズミ科に属する動物です。約20種類がアフリカ、ヨーロッパ、アジアなどの温帯から熱帯にかけて分布しています。日本には自然分布するハリネズミはいません。
ハリネズミの最大の特徴は、背中や側面に約5000本もの針が生えていることです。これは毛や爪と同じケラチン質でできており、敵に襲われたときには筋肉で立てて身を守ります。また、針には毒や臭いがないので、口で噛んだり舐めたりして自分の体液や植物の汁を塗ります。これは敵を威嚇したり、寄生虫を防いだりするためだそうです。
ハリネズミは小さくて丸い体型で、体長は15~30cm、体重は100~1500gほどです。頭部は尖っており、鼻先には長いひげがあります。目は小さくて黒く、耳は大きくて丸い形をしています。足は短く、爪は鋭くて掘るのに適しています。しっぽは短くてほとんど見えません。
ハリネズミの生活や行動パターン。夜行性や単独性、食事など
ハリネズミは夜行性の動物で、昼間は木の根元や岩の隙間などに巣を作って眠ります。夜になると、食べ物を探しに出かけます。ハリネズミの食事については雑食で、昆虫やミミズ、カタツムリなどの小動物や植物の実や種子などを食べます。餌を見つけるとき視覚はあまりよくないので、鼻先のひげや嗅覚で探します。また、水分は主に食べ物から摂取しますが、水たまりや川などで水を飲むこともあります。
ハリネズミは単独性の強い動物で、他の個体とはあまり接触しません。ただし、繁殖期にはオスとメスが出会って交尾します。繁殖期は地域や気候によって異なりますが、一般的には春から夏にかけてです。妊娠期間は約35日で、一度に4~6匹の子どもを産みます。子どもは生まれたときには目も耳も開いておらず、針も柔らかくて白いです。母親は子どもを乳で育てますが、約40日後には離乳して自立します。
ハリネズミのしぐさや鳴き声の意味。針を立てるやだ液ぬり(アンティング)、フシューフシューという音やクックッという声など
ハリネズミは、感情や気分によって様々なしぐさや鳴き声を見せます。その中でも、特によく見られるものは以下の通りです。
- だ液ぬり(アンティング):ハリネズミは、新しいものや興味深いものに出会ったときに、口で噛んだり舐めたりして植物の汁を塗ります。これは、外敵から自分の身を守るため周囲の匂いを自分に塗って存在を知られないようにするためだそうです。だ液ぬりをするときには、体をねじって針に液体を吹きかけます。
- 針を立てる:ハリネズミは、敵や危険を感じたときに、背中や側面の針を筋肉で立てて身を守ります。このとき、頭や足を体に引っ込めて丸くなります。また、針を立てるときにはフシューフシューという音を出して威嚇します。この音は、空気を吸って吐くことで発生します。
- クックッという声:ハリネズミは、気持ちがいいときやリラックスしているときに、クックッという声を出します。この声は、鼻から出す低い音で、幸せな気分を表します。クックッという声を出すときには、目が細くなったり、口角が上がったりします。
ハリネズミの成長や繁殖のサイクル。誕生から離乳までの過程や性成熟期、針の成長など
ハリネズミの成長や繁殖について、以下のように説明します。
ハリネズミは、約1年で性成熟します。オスはメスよりも早く成熟し、約8~10ヶ月で交尾可能になります。メスは約10~12ヶ月で発情期を迎えます。発情期は地域や気候によって異なりますが、一般的には春から夏にかけてです。発情期の間は、メスはオスの匂いに反応して尾を上げたり、クックッという声を出したりします。オスはメスの匂いに誘われて近づき、交尾します。
妊娠期間は約35日です。妊娠中のメスは体重が増えたり、乳腺が発達したりします。また、敏感になって針を立てやすくなるので、飼育者は注意が必要です。出産前には巣箱や巣材を用意しておきます。出産時にはメスは一人で静かに産みます。一度に4~6匹の子どもを産みますが、場合によっては1~10匹の幅があります。
子どもは生まれたときには目も耳も開いておらず、体重は約10gほどです。針も柔らかくて白いですが、数日後には硬くて色づきます。母親は子どもを乳で育てます。飼い主さんは母親にあまりストレスをかけないように出産後2週間ほどは巣箱を覗かないようにした方がいいと思います。子どもは約14日で目や耳が開き、約21日で歩き始めます。約40日後には離乳して自立します。
ハリネズミの飼育に必要なものと注意点。飼育できる種類や飼育環境、健康管理や病気予防など
飼育できる種類:ハリネズミは約20種類ありますが、ペットとして飼育できるのはヨツユビハリネズミという種類です。ヨツユビハリネズミは、色や模様が豊富で、性格も穏やかです。
飼育環境:ハリネズミは、ケージや水槽などの広さが60×40×40cm以上のものを用意します。底には敷材としてペットシーツやウッドチップなどを敷きます。また、巣箱や巣材を配置してあげると良いでしょう。タオルや毛布などでも代用可能です。さらに、食器や給水器、運動用の車輪なども必要です。ケージの場所は、温度が20~25℃程度で、直射日光や冷気が当たらない場所にします。また、昼夜の明暗を区別するために、夜は暗くしてあげます。
健康管理:ハリネズミは、毎日の体重測定や体調観察が大切です。体重が急激に増減したり、食欲がなかったり、目や鼻から分泌物が出たりする場合は病気の可能性があります。また、針や皮膚に異常がないかもチェックします。普段から観察して変化に気付けるようにしておくことが大切です。
注意点:ハリネズミは、人に慣れるまでに時間がかかることがあります。飼い始めの頃はいきなり大きな声をかけたり抱っこしたりするとビックリしてしまうので、飼い主さんの匂いが付いたタオルをケージに入れるとか、慣れさせることから始めましょう。慣れてきたら、優しく声をかけたり、おやつをあげたりして信頼関係を築きましょう。また、ハリネズミは針で刺すことがありますが、これは恐怖や不安を感じているときの反応です。怒ったり叱ったりせずに、静かに待ってあげましょう。
人にも個性があるようにハリネズミにも個性があります。それぞれの個性を発見して、みなさんのハリネズミとの生活が楽しいものになれば嬉しいです。
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