2024年、新しい1万円札の顔になった「渋沢栄一(しぶさわ えいいち)」さん。 「日本資本主義の父」と呼ばれるすごい人ですが、彼が書いた『論語(ろんご)と算盤(そろばん)』という本は、100年以上も読み継がれている「成功のバイブル」です。
今回は、この少し難しそうな古典の内容を、やさしく噛み砕いて解説します。お金持ちになりたい人も、立派な大人になりたい人も必見の「最強の教え」を一緒に学びましょう!
「お金持ちになりたい!」 「将来、すごい社長さんになりたい!」
みなさんは、そんな夢を持っていますか? でも、学校やアニメでは、よくこんな話を聞きませんか? 「お金儲けばかり考えている人は、悪い人だ」って。
実は、今から100年ほど前にも、同じように「お金の話をするのは卑(いや)しいことだ(恥ずかしいことだ)」と考える人がたくさんいました。 そんな時代に、「それは違うよ! お金儲けと、いい人であることは、両立できるんだよ!」と大きな声で叫んだヒーローがいました。 それが、新しい1万円札の顔になった渋沢栄一(しぶさわ えいいち)さんです。
彼は、なんと生涯で約500もの会社(今のみずほ銀行、JR、東京ガス、サッポロビールなど)を作った、とんでもない実業家です。 彼が残した『論語と算盤』には、「正しい心を持ちながら、しっかりお金を稼ぐ方法」が書かれています。
これは、大人たちがこっそり読んでいる「人生の攻略本」。 勉強もスポーツも、そして将来のお仕事もうまくいく「魔法のルール」を、冒険するように楽しく見ていきましょう!
1. 「論語」と「算盤」ってどういう意味?
まず、タイトルの意味を謎解きしてみましょう。 この2つは、普通なら「水と油」のように混ざり合わないものだと考えられていました。
- 論語(ろんご): 中国の孔子(こうし)先生の教え。「人に優しくしよう」「嘘をつかない」「正しい行いをしよう」という道徳(モラル)の教科書。
- 算盤(そろばん): 計算する道具。「利益を出そう」「商売を大きくしよう」という経済(ビジネス)のシンボル。
昔の日本(江戸時代など)では、「武士(侍)」は『論語』を読んで立派な心を持っていましたが、商売はしませんでした。逆に「商人」は『算盤』を使ってお金を稼ぎますが、世間からは少し低く見られていました。
渋沢さんの大発見!「チョコとカレー」の法則
渋沢さんは考えました。 「道徳(いい心)がないと、悪いことをしてお金を稼ぐ人が出てくる。でも、お金(経済)がないと、国は豊かにならないし、人を助けることもできない」
そこで渋沢さんは、「論語(正しい心)」と「算盤(お金儲け)」はセットじゃなきゃダメだ! と言ったのです。
例えるなら、「おいしいカレーライス」のようなものです。
- 論語(心) は、お米です。これがないと、お腹いっぱいになりません(幸せになれません)。
- 算盤(お金) は、カレールーです。これがないと、味がなくて食が進みません(社会が発展しません)。
「正しい心でお金を稼ぐこと」こそが、一番かっこいい生き方なのです。

2. 成功するための合言葉「士魂商才(しこんしょうさい)」
渋沢さんが一番大切にしていた言葉があります。 それが「士魂商才(しこんしょうさい)」です。
- 士魂(しこん): 武士のような、正義感が強くて立派な魂。
- 商才(しょうさい): 商人のような、お金を計算したり工夫したりする才能。
勇者の剣と、商人の袋
これをRPGゲームの勇者に例えてみましょう。
もし、勇者が「伝説の剣(すごい才能)」を持っていても、心が悪ければ、村の人をいじめる魔王になってしまいますよね? 逆に、心がとても優しくても、武器も防具も何も持っていなければ(商才がない)、モンスターに負けてしまって誰も守れません。
「優しくて強い心(士魂)」を持ちながら、「賢く戦う力(商才)」を持つこと。 これが、渋沢さんが目指した「スーパーヒーロー」の姿なのです。
3. 自分を知る「カニの穴」作戦
「将来、何になったらいいか分からない…」 そんな悩みを持つ人に、渋沢さんは「蟹穴主義(かにあなしゅぎ)」という面白いアドバイスをしています。
カニは自分の大きさを知っている
カニは、自分の甲羅(こうら)の大きさに合わせて、地面に穴を掘って住みます。 もし、小さなカニが「俺はライオンみたいに大きくなるぞ!」と言って大きすぎる穴を掘ったら、どうなるでしょう? 敵に見つかりやすくなったり、穴が崩れて埋まってしまったりするかもしれません。
渋沢さんはこう言います。 「自分の身の丈(実力や性格)を知って、自分に合った努力をしなさい」
これは「夢を見るな」という意味ではありません。 「自分は何が得意かな?」「何が好きなのかな?」と自分自身をよく観察して、自分の得意な場所で一番を目指そう という意味です。

4. 「常識」ってなに? 3つのパワーバランス
渋沢さんは、「世の中で成功するためには『常識』が必要だ」と言っています。 でも、ここでの常識は「信号を守る」とかそういうことだけではありません。
「智(ち)・情(じょう)・意(い)」の3つのバランスが取れていることが、本当の常識人だと言います。
- 智(知恵): 勉強して知識をつけること。頭の良さ。
- 情(情愛): 人に優しくする心。思いやり。
- 意(意志): 「これをやり遂げるぞ!」という強い気持ち。
トライアングルの魔法
この3つは、どれか1つが欠けてもダメなんです。
- 頭が良くてやる気があっても、優しさがないと……「嫌なヤツ」になります。
- 優しくてやる気があっても、知恵がないと……「騙(だま)されやすい人」になります。
- 頭が良くて優しくても、やる気がないと……「何も成し遂げられない人」になります。
勉強(智)だけじゃなく、友達と仲良くすること(情)も、目標を決めて頑張ること(意)も、全部大切なんですね。

5. 『論語と算盤』のメリット・デメリット
この教えの良いところと、少し難しいところを整理しました。
| メリット(良いところ) | デメリット(注意点) | |
|---|---|---|
| 内 容 | ● 長く成功できる:悪いことをしないので、信用されて長続きします。 ● みんなに愛される:お金持ちになっても、周りの人を幸せにできます。 ● 迷いがなくなる:人生の「コンパス(指針)」になります。 | ● すぐに結果が出にくい:ズルをしないので、大金持ちになるには時間がかかります。 ● 勉強が必要:ただ稼ぐだけでなく、心も磨く努力が必要です。 ● 地味に見える:派手な生活よりも、堅実な生活を勧められます。 |
まとめ:今日からできる「論語と算盤」
渋沢栄一さんの教えは、決して難しいことではありません。 みなさんでも、今日からできることがあります。
- 「ありがとう」と言われる行動をする(論語) 家のお手伝いをする、友達に優しくする。これが「信用」になります。
- お金や道具を大切にする(算盤) お小遣い帳をつける、無駄遣いをしない。これが「経済」の第一歩です。
- 良い習慣を身につける 「早起きする」「約束を守る」。毎日の小さな積み重ねが、将来のすごいあなたを作ります。
お金は「魔法の杖」ですが、それを使う人の心が悪ければ、悪い魔法になってしまいます。 渋沢栄一さんのように、「正しい心(論語)」と「賢い頭(算盤)」の両方を持って、たくさんの人を幸せにする大人になってくださいね。 新しい1万円札を見たら、この話を思い出してみてください!


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