【要約】仕事ができる人は面白い?『ユーモアは最強の武器である』

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人間関係・心理学

会議で気の利いた一言を言いたいのに、スベったらどうしようと結局黙ってしまう——そんな経験はありませんか。スタンフォード大学の研究によると、ユーモアがある人ほど、仕事ができて、信頼され、収入も高い傾向があるといいます。今回ご紹介する本は、爆笑を取るための話術ではなく、誰でも実践できる「陽気さの魔法」を教えてくれる一冊です。

なぜ、大人になるほど笑わなくなるのか

4歳の子どもは1日に300回笑うといわれますが、40歳の大人が同じ回数笑うには、なんと2ヶ月半もかかるそうです。社会人になると、「仕事は真面目にすべき」「ふざけてはいけない」という思い込みが強まる、いわば「23歳の崖」とも呼べる現象が起き、笑顔がどんどん失われていくと本書は指摘します。

「真面目」と「不機嫌」は違う

著者は、真面目さとユーモアの欠如は、まったく別のものだと言います。仕事に真摯に取り組みながら、同時に陽気で楽しい人間であることは十分に可能です。むしろ、ロボットやAIには真似できない「人間らしさ」こそが、これからの時代に価値を持つのだと強調されています。

正直なところ、私も「真面目にやる=ふざけない」だと、どこかで思い込んでいた気がします。この2つが別物だと言われると、少し肩の力が抜けるように感じました。

ユーモアが持っている、3つの力

「仕事ができる人」に見られるようになる

ユーモアを使える人は、周囲から「頭の回転が速い」「自信がある」と見られやすく、実際の評価も高くなるというデータが紹介されています。ボソボソと不安げに話す人より、笑みを浮かべて軽口を言える人の方が、信頼感や頼りがいを感じさせるのです。

笑い合うと、脳から「信頼ホルモン」が出る

一緒に笑うと、脳から「オキシトシン」という、いわゆる「幸せホルモン」「信頼ホルモン」が分泌されます。これによって、脳は自動的に相手を「敵ではなく仲間」だと判断するようになります。難しい交渉や会議でも、序盤の小さな笑いが、その後のコミュニケーションを円滑にしてくれるのです。

失敗を笑い話に変えられると、立ち直りが早くなる

失敗や困難を笑い話に変換できる人は、心理的な回復力が高いとされています。落ち込むのではなく、ユーモアで少し軽く受け止められる人ほど、立ち直りが速い。ユーモアは、ストレスから心を守る「クッション」の役割も果たしているのです。

あなたはどのタイプ?ユーモアの4つのスタイル

ユーモアには、大きく4つのタイプがあるといいます。人前で冗談を言う芸人タイプの「スタンドアップ」、優しく周りを和ませる癒やし系の「スイートハート」、いつも上機嫌で場を明るくする人気者型の「マグネット」、普段は静かだけれど、ふとした一言に毒や皮肉を効かせる「スナイパー」。大切なのは、無理にスタンドアップ型を目指す必要はないということです。スイートハートのような、優しい笑いだけでも、十分に場は温まります。

面白さは、「事実」から作れる

嘘をつかなくていい

面白い話の基本は、あくまで「事実」です。嘘をつく必要はありません。実際にあった出来事に、少しの大げさな表現や、意外な結末を添えるだけで、面白さは生まれます。作り話をする負担がないぶん、誰でも取り組みやすいアプローチです。

魔法の「3のルール」

プロのコメディアンも使うテクニックとして、「普通のもの(A)」「普通のもの(B)」を並べたあとに、「意外なもの(C)」を加える構成が紹介されています。たとえば「カバンに入っている大切なもの:財布、スマホ、食べかけのパン」。財布・スマホと続くと、脳は次に「鍵」や「手帳」を予想しますが、そこに「食べかけのパン」という予想外の答えが来ることで、驚きから笑いが生まれるのです。

このルールを知ってから、日常の何気ない会話の中にも「意外な3つ目」が隠れていることに、ふと気づくようになりました。仕組みを知ると、見え方が変わるものですね。

スベるのが怖いあなたへ

著者は「ウケなくても大丈夫。面白くなくてもいい」と励まします。本来の目的は「爆笑を取る」ことではなく、「場を和ませようとする姿勢そのもの」にあるからです。失敗を過度に恐れる必要はありません。

料理にかける「塩」だと思おう

ユーモアは、調味料の「塩」に似ています。かけすぎれば料理を台無しにするように、常にふざけていると「仕事ができない人」という印象につながりかねません。1時間の会議で、クスッと笑える一言が1〜2回あれば十分。ユーモアは、ひとつまみで良いのです。

今日からできる、小さなアクション

メールに「PS(追伸)」をつける

仕事のメールの最後に、ひとこと追伸を添えるだけで、人間味が伝わります。「よろしくお願いします」に加えて、「お昼のカレーが辛すぎて、口から火が出そうでした」のような一言があるだけで、受け取った相手はぐっと親近感を覚えます。

「自分」をネタにする

他人をいじるのは関係を壊すリスクがありますが、自分自身をネタにする自虐的なユーモアは、比較的安全で効果的です。自分の失敗談や苦手なことを明るく話すことで、相手の警戒心がゆるみ、心を開きやすくなります。ただし、卑下しすぎて「ダメな人」という印象を与えてしまわないよう、さじ加減には注意が必要です。

この本のメリット・デメリット

内容
メリット仕事が楽しくなる。人間関係が良くなり、敵が減って味方が増える。笑いによって脳が活性化し、アイデアも出やすくなる
デメリット時間・場所・相手を選ばず使えるわけではない。相手を傷つけるジョークは厳禁。実践には、ある程度の勇気と慣れが必要

まとめ

この本のいちばんのメッセージは、「どんな状況でも、笑うかどうかは自分で選べる」ということです。仕事で失敗やトラブルが起きたとき、眉間にしわを寄せて悩むか、ユーモアで笑い飛ばすかは、自分次第。人生は仕事のためにあるのではなく、仕事も含めた人生そのものを楽しむためにある——そんな考え方が、この本には貫かれています。

ユーモアという武器を手に、今日からさっそく出かけてみませんか。まずは隣の席の人に、今日あった「ちょっと変なこと」を話してみることから。その小さな笑顔が、思いのほか未来を変えてくれるかもしれません。

Q
心理学などの専門知識がなくても読めますか?
A

はい、問題なく読めます。 スタンフォード大学の講義がベースですが、難しい理論よりも「メールの書き方」や「会話のコツ」など、明日から使える実践的なエピソードが中心なので、初心者でもスラスラ読めます。

Q
職場が堅苦しいのですが、本当に役に立ちますか?
A

はい、むしろそのような職場にこそおすすめです。 「ビジネスは真面目であるべき」という思い込みを解き、堅い職場でも角を立てずに信頼関係や「心理的安全性」を作るための具体的な方法が書かれています。

Q
ユーモアのセンスがない私でも実践できますか?
A

はい、誰でも鍛えられます。 ユーモアは「生まれつきの才能」ではなく、筋トレのように後天的に身につけられる「スキル」だと解説されており、再現性の高いテクニックが学べるため安心してください。

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