「80歳まで働くなんて無理!」 「老後は年金でのんびり暮らしたい……」
毎日忙(いそが)しく過ごしていると、そんなふうに思うことはありませんか? でも、もし私たちが100歳(さい)まで生きるのが当たり前の世界に住んでいるとしたら、どうでしょう。 60歳で定年(ていねん)を迎(むか)えたあと、残り40年も「ただの余生(よせい)」として過ごすには、時間が長すぎますよね。
今回ご紹介するのは、世界中でベストセラーになったリンダ・グラットンさんの名著『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)100年時代の人生戦略』です。 この本には、長生きすることを「厄災(やくさい=悪いこと)」にするのではなく、「恩恵(おんけい=贈り物)」に変えるための地図が描かれています。
「えっ、ずっと働き続けるの? しんどそう……」と思ったあなたこそ、読んでほしい。 これは、これからの長い人生を、ゲームのように楽しみながらクリアしていくための攻略本(こうりゃくぼん)です。 誰にでもわかるやさしい言葉で、その秘密を解き明かしていきましょう!
1. 2007年生まれの半数が「107歳」まで生きる!?
まず、衝撃的(しょうげきてき)な事実からお話しします。 あなたは今、何歳ですか? もし、あなたのお子さんや周りの子が2007年生まれだとしたら、その子たちの2人に1人は「107歳」まで生きると言われています。
これはSF映画の話ではありません。 日本の平均寿命(へいきんじゅみょう)はどんどん伸びていて、私たちは人類史上(じんるいしじょう)初めて「人生100年時代」を迎える世代なのです。
人生が長くなるのは「贈り物」
今までなら80歳くらいで人生が終わっていたのが、あと20年も時間が増えるんです。 神様から「時間のプレゼント」をもらったようなものですよね。 でも、準備をしておかないと、その長い時間が「退屈(たいくつ)で不安な時間」になってしまうかもしれません。
2. 「教育・仕事・引退」の3ステージは崩壊(ほうかい)する
これまでの人生は、わかりやすい「3つのステージ」でできていました。
- 教育(きょういく): 学校で勉強する(〜20歳くらい)
- 仕事(しごと): 会社で働く(〜60歳くらい)
- 引退(いんたい): 老後をのんびり過ごす(60歳〜)
でも、100歳まで生きるなら、このモデルはもう使えません。 なぜなら、60歳で引退したら、残りの40年分のお金を「働く期間」だけで貯(た)めるのは、どう計算しても無理だからです。
「70代・80代まで働く」が当たり前に
「えー! やっぱり死ぬまで働くの?」とガッカリしないでください。 これからの時代は、同じ会社でずっと働き続けるのではなく、途中で休んだり、新しいスキルを学んだり、違う仕事をしたりと、ジグザグに生きることができるようになります。
これを「マルチステージ」の人生と呼びます。 一斉(いっせい)に「よーいドン!」でスタートして、みんな同じゴールを目指すマラソンは終わり。 これからは、一人ひとりが自分の好きなコースを歩くハイキングのような人生になるのです。
3. お金よりも大切な「見えない資産(しさん)」
長い人生を幸せに生き抜(ぬ)くために、お金(有形資産)はもちろん大切です。 でも、この本では「お金に換算(かんさん)できない資産」こそが重要だと言っています。 これを「無形資産(むけいしさん)」と呼びます。
無形資産には、大きく分けて3つあります。
① 生産性資産(せいさんせいしさん)= スキルと知識
仕事をするために必要な力のことです。 学校で習ったことだけでは、100年間の変化には対応できません。 大人になっても勉強し直して、スキルを「アップデート」し続けることが大切です。
② 活力資産(かつりょくしさん)= 健康と友人
肉体的な健康はもちろん、精神的(せいしんてき)な健康も大切です。 家族や友人との良い関係、そして「前向きな気持ち」が、長い人生を走るためのガソリンになります。
③ 変身資産(へんしんしさん)= 変わる力
これが一番新しい考え方です。 時代の変化に合わせて、「自分を変える力」のことです。 「昔はこうだった」と固執(こしつ)せず、新しい環境(かんきょう)に飛び込んだり、新しい自分を受け入れたりする柔軟(じゅうなん)な心が、最強の武器になります。
4. 人生に現れる「新しい3つのステージ」
マルチステージの人生では、年齢(ねんれい)に関係なく、誰でも経験する新しい時期が登場します。
その1:エクスプローラー(探検者)
「自分は何がしたいんだろう?」「この世界には何があるんだろう?」 自分の可能性を探して、旅に出たり、いろいろな体験をしたりする時期です。 これまでは若者だけの特権(とっけん)でしたが、これからは40代でも60代でも、探検者になっていいんです。
その2:インディペンデント・プロデューサー(独立生産者)
会社に雇(やと)われずに、自分の力でビジネスを始める時期です。 今はインターネットを使えば、誰でも小さなお店を開いたり、アイデアを形にしたりできます。 失敗しても大丈夫。それが経験(けいけん)という資産になります。
その3:ポートフォリオ・ワーカー
「仕事」「ボランティア」「趣味(しゅみ)」「家庭」など、いろいろな活動をバランスよく組み合わせて生きる時期です。 お金を稼(かせ)ぐことだけが仕事ではありません。地域の人と関わったり、誰かを助けたりすることも、立派な活動です。
5. 「レクリエーション」から「リ・クリエーション」へ
これからの時代、「余暇(よか=休み時間)」の使い方が劇的(げきてき)に変わります。
今までは、仕事で疲れた体を癒(いや)すための「娯楽(ごらく=レクリエーション)」が中心でした。テレビを見てゴロゴロするような時間です。 でもこれからは、「自分をつくり直す(再創造する)ための時間=リ・クリエーション」に変えていく必要があります。
- 新しいスキルを勉強する
- 健康のために運動する
- 新しい人と出会う
休み時間をただ消費するのではなく、未来の自分への投資(とうし)に使う。 「遊び」と「学び」の境目(さかいめ)がなくなっていくのが、100年時代の特徴です。
6. この生き方のメリット・デメリット
『ライフ・シフト』の考え方を取り入れるとどうなるか、整理してみましょう。
| メリット(良いところ) | デメリット(注意点) | |
|---|---|---|
| 効 果 | ● 人生が飽(あ)きない: いろいろなステージを経験できるので、毎日が冒険(ぼうけん)になります。 ● いつまでも若々しい: 常に新しいことを学ぶので、脳も心も老け込みません。 ● 自分らしく生きられる: 「みんなと同じ」じゃなくていいので、個性を活かせます。 | ● 変化が怖いかも: 安定したレールがないので、自分で決断(けつだん)する勇気が必要です。 ● 勉強し続ける努力が必要: 「学校を出たら勉強終わり」ではありません。一生勉強です。 ● 夫婦・家族の協力が必須: パートナーと話し合って、お互いの変化を支え合う必要があります。 |
7. まとめ:長生きは「呪い」じゃなくて「プレゼント」だ!
『ライフ・シフト』から学ぶ、100年時代を幸せに生きるヒント。
- 人生はマルチステージへ: 「教育・仕事・引退」の一本道は終わり。何度でもやり直せるし、新しい挑戦ができる。
- 見えない資産を貯めよう: お金も大事だけど、「スキル」「健康」「仲間」「変わる力」をもっと大切にしよう。
- 休み時間は自分への投資: ゴロゴロするだけじゃなく、新しい自分を作る「リ・クリエーション」の時間にしよう。
- 自分の人生は自分で決める: 会社のレールや「みんなと同じ」にとらわれず、自分だけの地図を描こう。
長生きすることを「厄災(オンディーヌの呪い)」にするか、「恩恵(プレゼント)」にするかは、あなた次第です。 未来を怖がる必要はありません。 「明日はどんな新しいことができるだろう?」 そんなワクワクした気持ちで、今日という一日を大切に過ごしてみてください。
まずは、週末に「今までやったことのない新しいこと」を一つだけ試してみませんか? その小さな一歩が、あなたの100年ライフを輝(かがや)かせる第一歩になりますよ!
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。 あなたの長い長い旅路(たびじ)が、笑顔あふれる素晴らしいものになりますように!
- Q分厚くて難しそうな本ですが、専門知識がなくても読めますか?
- A
はい、物語形式のパートもあり読みやすいです。 「架空の人物(ジャック、ジミー、ジェーン)」の人生ストーリーを通して、世代ごとの生き方の違いをシミュレーションしているため、自分に置き換えてイメージしやすくなっています。
- Qもう定年間近のシニア世代が読んでも遅くないですか?
- A
いいえ、むしろこれからが本番です。 本書は「引退後の長い時間」をどう豊かに生きるかの指南書でもあります。60代以降の「再挑戦(リ・クリエーション)」のヒントが詰まっているため、セカンドライフの計画に最適です。
- Qマンガ版が出ていると聞きましたが、どちらがおすすめですか?
- A
まずは「マンガ版」から入るのがおすすめです。 原著は非常にボリュームがあるため、要点をサクッと掴みたい方や、中学生・高校生には、ストーリーで理解できる「マンガ版」が非常に分かりやすく人気です。

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