【要約】80歳まで働くの?『LIFE SHIFT』100年時代を楽しむ攻略本

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80歳まで働くの、死ぬまで労働は勘違い、というタイトル画像。大きなジャングルジムで、子どもからお年寄りまでいろいろな年代の人が、のぼったり本を読んだり畑仕事をしたり、思い思いに過ごしている 人間関係・心理学
80歳まで働くの、死ぬまで労働は勘違い、というタイトル画像。大きなジャングルジムで、子どもからお年寄りまでいろいろな年代の人が、のぼったり本を読んだり畑仕事をしたり、思い思いに過ごしている

「80歳まで働くなんて無理!」 「老後は年金でのんびり暮らしたい……」

 毎日忙(いそが)しく過ごしていると、そんなふうに思うことはありませんか? でも、もし私たちが100歳(さい)まで生きるのが当たり前の世界に住んでいるとしたら、どうでしょう。 60歳で定年(ていねん)を迎(むか)えたあと、残り40年も「ただの余生(よせい)」として過ごすには、時間が長すぎますよね。

 今回ご紹介するのは、世界中でベストセラーになったリンダ・グラットンさんとアンドリュー・スコットさんの名著『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)100年時代の人生戦略』です。 この本には、長生きすることを「厄災(やくさい=悪いこと)」にするのではなく、「恩恵(おんけい=贈り物)」に変えるための地図が描かれています。

「えっ、ずっと働き続けるの? しんどそう……」と思ったあなたこそ、読んでほしい。 これは、これからの長い人生を、ゲームのように楽しみながらクリアしていくための攻略本(こうりゃくぼん)です。 誰にでもわかるやさしい言葉で、その秘密を解き明かしていきましょう!

この本ってどんな本?

本の名前LIFE SHIFT(ライフ・シフト) 100年時代の人生戦略
書いた人リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット(訳:池村千秋)
出版社東洋経済新報社(2016年)
どんな話?100歳まで生きるのが当たり前になる時代に、「教育→仕事→引退」の人生をやめて、何度でも学び直し、生き方を変えていくための人生戦略の本
こんな人に老後や定年後の人生に不安がある人/これからの働き方を考えたい人

日本でも26万部を超えるベストセラーになり、「ビジネス書大賞2017」の準大賞や「読者が選ぶビジネス書グランプリ2017」の総合グランプリにも選ばれた一冊です。「人生100年時代」という言葉が広まるきっかけになった本としても知られています。


1. 2007年生まれの半数が「107歳」まで生きる!?

 まず、衝撃的(しょうげきてき)な事実からお話しします。 あなたは今、何歳ですか? もし、あなたのお子さんや周りの子が2007年生まれだとしたら、その子たちの2人に1人は「107歳」まで生きると言われています。

 これはSF映画の話ではありません。 日本の平均寿命(へいきんじゅみょう)はどんどん伸びていて、私たちは人類史上(じんるいしじょう)初めて「人生100年時代」を迎える世代なのです。

人生が長くなるのは「贈り物」

 今までなら80歳くらいで人生が終わっていたのが、あと20年も時間が増えるんです。 神様から「時間のプレゼント」をもらったようなものですよね。 でも、準備をしておかないと、その長い時間が「退屈(たいくつ)で不安な時間」になってしまうかもしれません。


2. 「教育・仕事・引退」の3ステージは崩壊(ほうかい)する

 これまでの人生は、わかりやすい「3つのステージ」でできていました。

  1. 教育(きょういく): 学校で勉強する(〜20歳くらい)
  2. 仕事(しごと): 会社で働く(〜60歳くらい)
  3. 引退(いんたい): 老後をのんびり過ごす(60歳〜)

 でも、100歳まで生きるなら、このモデルはもう使えません。 なぜなら、60歳で引退したら、残りの40年分のお金を「働く期間」だけで貯(た)めるのは、とても難しいからです。

「70代・80代まで働く」が当たり前に

「えー! やっぱり死ぬまで働くの?」とガッカリしないでください。 これからの時代は、同じ会社でずっと働き続けるのではなく、途中で休んだり、新しいスキルを学んだり、違う仕事をしたりと、ジグザグに生きることができるようになります。

 これを「マルチステージ」の人生と呼びます。 一斉(いっせい)に「よーいドン!」でスタートして、みんな同じゴールを目指すマラソンは終わり。 これからは、一人ひとりが自分の好きなコースを歩くハイキングのような人生になるのです。

一本道から、ジャングルジムへ、というイラスト。左の昔の人生では、老後と書かれた途中で切れた一本橋の前でおじいさんが立ち止まり、右のこれからの人生では、いろいろな年代の人がジャングルジムを自由にのぼっている

3. お金よりも大切な「見えない資産(しさん)」

 長い人生を幸せに生き抜(ぬ)くために、お金(有形資産)はもちろん大切です。 でも、この本では「お金に換算(かんさん)できない資産」こそが重要だと言っています。 これを「無形資産(むけいしさん)」と呼びます。

無形資産には、大きく分けて3つあります。

① 生産性資産(せいさんせいしさん)= スキルと知識

 仕事をするために必要な力のことです。 学校で習ったことだけでは、100年間の変化には対応できません。 大人になっても勉強し直して、スキルを「アップデート」し続けることが大切です。

② 活力資産(かつりょくしさん)= 健康と友人

 肉体的な健康はもちろん、精神的(せいしんてき)な健康も大切です。 家族や友人との良い関係、そして「前向きな気持ち」が、長い人生を走るためのガソリンになります。

③ 変身資産(へんしんしさん)= 変わる力

 これが一番新しい考え方です。 時代の変化に合わせて、「自分を変える力」のことです。 「昔はこうだった」と固執(こしつ)せず、新しい環境(かんきょう)に飛び込んだり、新しい自分を受け入れたりする柔軟(じゅうなん)な心が、最強の武器になります。


4. 人生に現れる「新しい3つのステージ」

 マルチステージの人生では、年齢(ねんれい)に関係なく、誰でも経験する新しい時期が登場します。

その1:エクスプローラー(探検者)

「自分は何がしたいんだろう?」「この世界には何があるんだろう?」 自分の可能性を探して、旅に出たり、いろいろな体験をしたりする時期です。 これまでは若者だけの特権(とっけん)でしたが、これからは40代でも60代でも、探検者になっていいんです。

その2:インディペンデント・プロデューサー(独立生産者)

 会社に雇(やと)われずに、自分の力でビジネスを始める時期です。 今はインターネットを使えば、誰でも小さなお店を開いたり、アイデアを形にしたりできます。 失敗しても大丈夫。それが経験(けいけん)という資産になります。

その3:ポートフォリオ・ワーカー

「仕事」「ボランティア」「趣味(しゅみ)」「家庭」など、いろいろな活動をバランスよく組み合わせて生きる時期です。 お金を稼(かせ)ぐことだけが仕事ではありません。地域の人と関わったり、誰かを助けたりすることも、立派な活動です。

何歳からでも、何にでもなれる、というイラスト。エクスプローラーの探検家の服、インディペンデント・プロデューサーの職人の服、ポートフォリオ・ワーカーのパズルの服が並び、女の子が次はどれに着替えようかなと考えている

5. 「レクリエーション」から「リ・クリエーション」へ

 これからの時代、「余暇(よか=休み時間)」の使い方が劇的(げきてき)に変わります。

 今までは、仕事で疲れた体を癒(いや)すための「娯楽(ごらく=レクリエーション)」が中心でした。テレビを見てゴロゴロするような時間です。 でもこれからは、「自分をつくり直す(再創造する)ための時間=リ・クリエーション」に変えていく必要があります。

  • 新しいスキルを勉強する
  • 健康のために運動する
  • 新しい人と出会う

 休み時間をただ消費するのではなく、未来の自分への投資(とうし)に使う。 「遊び」と「学び」の境目(さかいめ)がなくなっていくのが、100年時代の特徴です。


6. この生き方のメリット・デメリット

『ライフ・シフト』の考え方を取り入れるとどうなるか、整理してみましょう。

   メリット(良いところ)デメリット(注意点)
効 果● 人生が飽(あ)きない: いろいろなステージを経験できるので、毎日が冒険(ぼうけん)になります。
● いつまでも若々しい: 常に新しいことを学ぶので、脳も心も老け込みません。
● 自分らしく生きられる: 「みんなと同じ」じゃなくていいので、個性を活かせます。
● 変化が怖いかも: 安定したレールがないので、自分で決断(けつだん)する勇気が必要です。
● 勉強し続ける努力が必要: 「学校を出たら勉強終わり」ではありません。一生勉強です。
● 夫婦・家族の協力が必須: パートナーと話し合って、お互いの変化を支え合う必要があります。

7. 実際に読んでみた私の体験談

読んだきっかけ:「定年後の長い時間」に備えたかった

いま、「人生100年時代」という言葉をよく耳にします。以前は寿命が80歳くらいと言われていましたが、時代は変わってきました。

定年してからの生活が長くなるなら、その時間とどう向き合うかを勉強しておかないと、いざその時が来たときに何をしたらいいのか分からなくなってしまうかもしれない。それまでに準備しておくべきことがあるのでは?と思い、この本を手に取りました。

いちばん印象に残ったこと:「変身資産」=変わる力

いちばん心に残ったのは、「変身資産(へんしんしさん)」、つまり変わる力です。

これまでは、社会のレールに乗っていれば、ある程度充実した人生を歩むことができました。でもこれからは、時代の変化に合わせて自分自身を変えていける力が必要になる。読みながら、「それは今からでも身につけられるのだろうか?」と、自分ごととして考えさせられました。

読んだあとにやったこと:最近話題のAIに触れてみた

まず、最近話題のAIを実際に触ってみて、時代の変化を肌で感じるようにしました。以前のように、ただインターネットで調べものをするだけでなく、新しい技術に自分から触れるようにしたのです。

実際に使ってみると、時代の流れの速さ、技術が進化するスピードの速さを実感しました。

読んで感じたこと:老後の働き方に「希望」が見えた

これまで私は、老後の働き方といえば、工事現場の誘導や警備員、シルバー人材センターへの登録といったイメージを持っていました。

でも、新しい技術に触れ続けていれば、それとは違う世界での働き方もできるのではないか。そんな希望が見えてきました。おかげで新しい技術への関心がさらに高まり、これからもどんどん触っていこうと思っています。

この本をおすすめしたい人

将来の生活に不安を感じている人に、ぜひ読んでほしい一冊です。この本で「リ・クリエーション(自分を作り直すこと)」の考え方を学んで、未来への不安を少しずつ減らしていきましょう。

【耳で聴きたい人へ】『LIFE SHIFT』は、オーディオブックの「audiobook.jp」でも配信されています(再生時間 約13時間50分)。400ページを超える本なので、通勤や家事の時間に耳で聴いて、少しずつ読み進めるのもおすすめです。

オーディオブック963×120

8. まとめ:長生きは「呪い」じゃなくて「プレゼント」だ!

『ライフ・シフト』から学ぶ、100年時代を幸せに生きるヒント。

  1. 人生はマルチステージへ: 「教育・仕事・引退」の一本道は終わり。何度でもやり直せるし、新しい挑戦ができる。
  2. 見えない資産を貯めよう: お金も大事だけど、「スキル」「健康」「仲間」「変わる力」をもっと大切にしよう。
  3. 休み時間は自分への投資: ゴロゴロするだけじゃなく、新しい自分を作る「リ・クリエーション」の時間にしよう。
  4. 自分の人生は自分で決める: 会社のレールや「みんなと同じ」にとらわれず、自分だけの地図を描こう。

 この本の序章には、「オンディーヌの呪い」という昔話が出てきます。妖精のオンディーヌが、浮気をした夫に「起きている間は生きていられるが、眠ったら死ぬ」という呪いをかける話です。長い人生を、休むことも学び直すこともなく、ただ走り続けるだけの時間にしてしまったら、それはこの呪いと同じかもしれません。 長生きすることを「厄災(やくさい)」にするか、「恩恵(プレゼント)」にするかは、あなた次第です。未来を怖がる必要はありません。「明日はどんな新しいことができるだろう?」 そんなワクワクした気持ちで、今日という一日を大切に過ごしてみてください。

 まずは、週末に「今までやったことのない新しいこと」を一つだけ試してみませんか? その小さな一歩が、あなたの100年ライフを輝(かがや)かせる第一歩になりますよ!

 最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。 あなたの長い長い旅路(たびじ)が、笑顔あふれる素晴らしいものになりますように!

Q
分厚くて難しそうな本ですが、専門知識がなくても読めますか?
A

はい、物語形式のパートもあり読みやすいです。 「架空の人物(ジャック、ジミー、ジェーン)」の人生ストーリーを通して、世代ごとの生き方の違いをシミュレーションしているため、自分に置き換えてイメージしやすくなっています。

Q
もう定年間近のシニア世代が読んでも遅くないですか?
A

いいえ、むしろこれからが本番です。 本書は「引退後の長い時間」をどう豊かに生きるかの指南書でもあります。60代以降の「再挑戦(リ・クリエーション)」のヒントが詰まっているため、セカンドライフの計画に最適です。

Q
マンガ版が出ていると聞きましたが、どちらがおすすめですか?
A

まずは「マンガ版」から入るのがおすすめです。 原著は非常にボリュームがあるため、要点をサクッと掴みたい方や、中学生・高校生には、ストーリーで理解できる「マンガ版」が非常に分かりやすく人気です。

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