「もっと頭が良ければ、仕事も勉強もうまくいくのに……」 そんなふうに悩んだことはありませんか? テストで100点を取ることや、難しい計算がすぐにできることだけが「頭の良さ」ではありません。
実は、世界で活躍(かつやく)している「本当に頭のいい人」たちは、私たちが思っている「お勉強ができる人」とはちょっと違う行動をしているのです。
今回ご紹介するのは、脳科学者(のうかがくしゃ)の中野信子さんが書かれた話題の本、『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』の内容です。 著者が世界中で出会った「成功している人たち」の共通点。それは、意外にも「空気を読まない」「集中力をつけようとしない」といった、ちょっとビックリするようなことばかりでした。
「えっ、それってダメなことじゃないの?」と思ったあなた。 その常識(じょうしき)をひっくり返すだけで、あなたの人生はもっと楽に、そして劇的(げきてき)に輝き始めますよ!
1. 日本人は「自信」が足りないだけ?
まず最初に、少し驚くようなデータをお話しします。 「世界で一番クリエイティブ(創造的)な国」はどこだと思いますか? アメリカ? フランス?
実は、ある調査によると1位は「日本」、そして都市別では「東京」なんです。 「えー! 本当に?」と疑ってしまいませんか? そう、そこが問題なのです。
日本人は能力が高いのに、「自分はクリエイティブだ」と思っている人はとっても少ない(19%しかいない)という結果が出ています。 つまり、「宝の持ち腐れ(たからのもちぐされ)」状態なんです。
世界で通用する「頭のいい人」になるための第一歩。 それは、新しいスキルを身につけることではなく、「自分を正当(せいとう)に評価すること」から始まります。 「私なんて……」と卑下(ひげ)するのは、もう終わりにしましょう。
2. 「空気を読まない」が最強の武器になる
学校や会社では、「空気を読みなさい」「みんなと仲良く合わせなさい」と教えられますよね。 でも、この本に出てくる「世界の頭のいい人」たちは、あえて空気を読みません。
「そんなワガママなこと、していいの?」と思いますよね。 ここでの「空気を読まない」とは、ただ自分勝手にするということではありません。 「自分の得意なことに集中して、苦手なことは他の人に任せる」という賢い戦略(せんりゃく)なのです。
オールマイティーなんて無理!
全部の科目が100点の人は、めったにいません。 サッカーでも、全員が「攻める人」だったら守備がボロボロになって負けてしまいますよね。
- Aさん: アイデアを出すのは得意だけど、細かい計算は苦手。
- Bさん: アイデアは出ないけど、計算は大好きで得意。
この二人がいたとき、Aさんが無理して計算をする必要はありません。 Aさんは「ごめん、計算は苦手だからお願い!」とBさんに任せて、自分はすごいアイデアを出すことに全力を注げばいいのです。
そうすれば、Bさんも「頼りにされた!」と嬉しくなりますし、チーム全体の結果も良くなります。 「苦手なことは、それが得意な誰かの『出番』を作ってあげるチャンス」だと考えましょう。
3. 「集中力」なんて身につけなくていい
「勉強しなきゃいけないのに、すぐスマホを見ちゃう……私って集中力がないなぁ」 そんなふうに自分を責めていませんか?
安心してください。脳科学的に見ると、「集中力を鍛(きた)える」なんて考えなくていいのです。 著者はこう言います。 「集中しようと努力するよりも、集中してしまう『環境(かんきょう)』を作るほうがずっと簡単だ」と。
脳は「勝手に」集中する
脳は、周りに気になるものがなければ、自然と目の前のことに集中するようにできています。 意志が弱いから集中できないのではありません。邪魔(じゃま)なものがあるからできないだけなのです。
【今日からできる環境づくり】
- 視覚(見るもの)を遮断する: 机の上を片付ける。スマホは視界に入らない別の部屋に置く。少し色のついたメガネをかけるのも効果的です。
- 聴覚(聞くもの)を遮断する: テレビを消す。耳栓(みみせん)やノイズキャンセリングイヤホンをする。
- 嗅覚(におい)を利用する: 柑橘系(かんきつけい:レモンやグレープフルーツなど)の香りは、集中力を高めると言われています。
「頑張って集中するぞ!」と気合を入れる前に、まずはスマホをカバンにしまってみてください。それだけで、あなたは「集中できる人」に変わります。
4. ストレスは「敵」じゃなくて「調味料」
「ストレスがない生活がしたい」と誰もが願います。 でも実は、「適度なストレス」は脳のパフォーマンスを最大にしてくれる大切なパートナーなんです。
ヤーキーズ・ドッドソンの法則
心理学に「ヤーキーズ・ドッドソンの法則」というものがあります。 これは、「ストレスがなさすぎても、ありすぎてもダメ。ちょうどいい緊張感(きんちょうかん)があるときが、一番能力を発揮できる」という法則です。
夏休みの宿題を思い出してください。 休みがたっぷりある7月中は全然やる気が出ないのに、夏休み最終日になると、信じられないくらいのスピードで宿題を片付けられた経験はありませんか? あれこそが、「締め切り(ストレス)」を味方につけた状態です。
だから、ダラダラしてしまいそうな時は、あえて自分で「締め切り」を作ったり、「この時間までに終わらせる!」とゲームのようにルールを決めたりして、自分にちょっぴりストレスを与えてあげましょう。 ストレスは料理の「塩コショウ」のようなもの。上手にかければ、人生がもっと美味しくなります。
5. 敵を味方に変える「魔法のほめ言葉」
世界で成功する人は、「人を味方につける」のがとても上手です。 自分一人でできることには限界があります。だからこそ、周りの人に気持ちよく協力してもらう必要があります。
そのための最強のツールが「ほめる」ことです。 でも、ただ「すごいですね」とお世辞を言うだけではいけません。相手の心に響く(ひびく)ほめ方が重要です。
よく観察して、具体的に感謝する
例えば、何か手伝ってもらったときに、「ありがとう、助かったよ」と言うだけでなく、 「○○さんが資料をまとめてくれたおかげで、会議がすごくスムーズに進んだよ。あのグラフの見せ方、天才だね!」 というように、「具体的」にほめて、感謝を伝えます。
人は「自分のことを理解してくれている」と感じると、その人のことを信頼し、好きになります。 そして、「またこの人のために頑張ろう」と思ってくれるのです。
嫌な相手を黙らせるテクニック
もし、あなたに嫌がらせをしてくる人や、苦手な人がいたらどうしますか? 実は、そんな相手にこそ「アドバイスを求める」のが効果的です。
「ここがうまくいかないんですけど、○○さんならどうしますか?」と聞いてみるのです。 人は教えるのが好きですし、一度アドバイスをしてしまうと、「自分のアドバイスで成功してほしい」という心理が働きます。 すると不思議なことに、今まで敵だった人が、いつの間にかあなたの成功を願う「サポーター」に変わってしまうのです。
6. この考え方のメリット・デメリット
この本で紹介されている「頭のいい人の習慣」を取り入れると、どんな変化があるでしょうか。
| メリット(良いところ) | デメリット(注意点) | |
|---|---|---|
| 効 果 | ● 楽になる: 「全部自分でやらなきゃ」というプレッシャーから解放されます。 ● 成果が出る: 得意なことに集中できるので、結果が出やすくなります。 ● 人間関係が良くなる: 人を頼ったりほめたりすることで、味方が増えます。 | ● 勇気が必要: 「空気を読まない」ことは、最初はドキドキするかもしれません。 ● 感謝を忘れずに: 人に任せっぱなしで感謝をしないと、ただの「嫌な人」になってしまいます。 |
7. まとめ:完璧じゃなくていい、したたかに生きよう
『世界の「頭のいい人」がやっていることを1冊にまとめてみた』から学ぶ、今日からできる賢い生き方。
- 空気を読まない: 苦手なことは得意な人に任せて、自分の得意を磨く。
- 集中力に頼らない: 集中できる「環境」を作る(スマホを隠すなど)。
- ストレスを利用する: 自分で締め切りを作って、脳を本気にさせる。
- 敵を味方にする: 具体的にほめて、頼って、感謝する。
「頭がいい」というのは、難しい数式が解けることではありません。 自分の弱さを認めて、周りの力を借りながら、どんな状況でも「したたか」に楽しみながら生き抜く力のことなのです。
「完璧(かんぺき)な人」を目指す必要はありません。 ちょっとくらいズル賢くてもいいんです。 自分の機嫌(きげん)を上手にとりながら、あなたのペースで成功への道を歩いていってくださいね。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。 この記事が、あなたが「自分らしく輝く」ためのヒントになれば嬉しいです!
- Q脳科学の本ですが、専門知識がなくても読めますか?
- A
はい、全く問題ありません。 難しい学術用語はほとんど使われておらず、「集中力は環境で作る」「ストレスは調味料」といった分かりやすい例え話で解説されているため、エッセイ感覚で楽しく読めます。
- Q仕事に行き詰まっている社会人だけでなく、学生にもおすすめですか?
- A
はい、受験生や学生にも大変おすすめです。 「効果的な暗記法」や「やる気の出し方」など、勉強に直結する脳の使い方が具体的に紹介されているため、成績アップや受験勉強の強力な武器になります。
- Q偏差値を上げるための「勉強テクニック」の本ですか?
- A
いいえ、生き方の「戦略」の本です。 単なるお勉強のノウハウではなく、「空気を読まない」「人を頼る」といった、社会で成果を出し続けるための「賢い行動習慣」が中心に書かれています。


コメント