「もしも、人生があと少しで終わるとしたら、あなたは今の毎日に満足していますか?」
テストの点数や、お小遣いのこと、将来の仕事のこと……。 私たちは毎日、たくさんの「やらなきゃいけないこと」に追われて生きています。 「お金持ちになりたい」「安定した生活がしたい」と願うのは、当たり前のことかもしれません。
でも、経済アナリストとして有名な森永卓郎さんは、人生の最期にこう言い残しました。 「お金や常識の奴隷(どれい)になってはいけない。自分の好きなことをやる『アーティスト』になりなさい」 と。
今回ご紹介する本『やりたいことは全部やりなさい 最後に後悔しない25のヒント』は、闘病生活の末にこの世を去った著者が、私たちに残してくれた「最後のメッセージ」です。 ここには、学校では教えてくれない「本当の幸せの見つけ方」や、世の中の「お金の常識のウソ」が書かれています。
「いつかやろう」と思っていることがある人、将来がなんとなく不安な人へ。 この本を読んで、自分の人生というキャンバスに、あなただけの色を塗ってみませんか? さあ、後悔しない人生への授業を始めましょう!
1. 人生には「3つの生き方」がある
森永さんは、人間の生き方は大きく分けて3つのタイプがあると言っています。 あなたはどのタイプになりたいか、想像しながら読んでみてください。
① ハゲタカ型(お金持ちを目指す人)
とにかく「お金」が一番大事!という生き方です。 誰よりも儲(もう)けて、高い車に乗って、豪華な家に住むことを目指します。 でも、上には上がいます。「もっと欲しい、もっと欲しい」と追いかけ続けて、いつまでも心が満たされないかもしれません。
② 奴隷(どれい)型(会社の言いなりの人)
「言われたことを、文句を言わずにやる」生き方です。 多くの人がこれを選んでいます。会社や学校のルールを守り、安定したお給料をもらいますが、自分の「やりたいこと」はずっと我慢(がまん)したままです。
③ アーティスト型(自分らしく生きる人)
これが、森永さんが一番おすすめしている生き方です。 「アーティスト」といっても、絵を描いたり歌を歌ったりする職業のことだけではありません。 「自分の好きなこと、やりたいことに夢中になって、自分だけの価値を作る人」 のことです。
お金持ちにならなくてもいい。偉くならなくてもいい。 自分の心が「楽しい!」と思うことを大切にする生き方です。

2. お金の「常識」を疑ってみよう
「大人になったら、NISA(ニーサ)や投資(とうし)でお金を増やさなきゃいけない」 最近、テレビやネットでよくこんな話を聞きませんか? でも、この本では「投資なんてしなくていい!」とはっきり書かれています。その理由を見てみましょう。
投資は「ギャンブル」と同じ?
投資というのは、「お金が増えるかもしれないし、減るかもしれない」ゲームのようなものです。 森永さんは、これから世界の経済(けいざい)が大きく変わって、株の値段がドカンと下がる(バブルが弾ける)と予想していました。
もし、一生懸命働いて貯めたお小遣いを、ゲームセンターのコインゲームに使って、全部なくなってしまったらどう思いますか? 「もっと増やそう」と欲張ると、大切なお金をすべて失ってしまう危険があるのです。
「トカイナカ」で暮らす幸せ
「じゃあ、どうやって生きていけばいいの?」と思いますよね。 おすすめなのが、「トカイナカ(都会と田舎の真ん中)」での暮らしです。
都会はお店も多くて便利ですが、家賃も物価も高いです。 でも、少し離れた「トカイナカ」なら、家賃は安く済みます。小さな畑を作って、野菜を自分で育てれば、食費もほとんどかかりません。
年収(1年間にもらうお金)が300万円くらいでも、見栄(みえ)を張らずに工夫して暮らせば、都会でお金を稼ぐのに必死になっている人よりも、ずっと豊かでのんびりした生活ができるのです。
3. 「いつか」は一生やってこない
多くの人が、死ぬ直前に一番後悔すること。 それは「失敗したこと」ではなく、「やらなかったこと」だそうです。
「夢」ではなく「タスク(宿題)」にする
「いつかYouTubeをやってみたいな」 「いつか世界一周してみたいな」
そう思っているだけでは、その「いつか」は永遠に来ません。 森永さんは、やりたいことを「夢」と呼ぶのをやめて、「タスク(今日やるべき宿題)」にしなさいと言っています。
- × 「いつか漫画家になりたい」
- ○ 「今日、漫画を1ページ描く」
こうやって、小さな行動に変えることが大切です。 「これで食べていけるかな?」なんて心配しなくて大丈夫。 まずは、遊びでも趣味でもいいから、「とにかく今やる」「すぐやる」。 面白くなかったら、すぐにやめて次に行けばいいのです。

4. 「やめる」ことの難しさを知る
何かを新しく始めるのはワクワクしますが、実は「やめる」ことの方がずっと難しいということを知っておく必要があります。
投資も結婚も、引き際が大事
例えば、投資でお金が減り始めた時、「もう少し待てば戻るかも……」と思ってしまい、なかなかやめられません。 これは人間関係や結婚生活も同じです。「情(じょう)」や「思い出」が邪魔をして、苦しいのに続けてしまうことがあります。
親の介護(かいご)とお金の話
これは少し大人向けの話ですが、とても大切なことです。 もし将来、お父さんやお母さんの介護が必要になった時、「自分のお金」を使ってはいけません。 「親のお金(資産)」を使うのが基本です。
森永さんは、自分のお金で親の介護費用を何千万円も立て替えてしまい、後で大変な思い(二重にお金がかかること)をしたそうです。 「冷たいかな?」と思うかもしれませんが、お互いが幸せに暮らすための大切なルールです。
5. この本のメリット・デメリット
『やりたいことは全部やりなさい』の考え方を取り入れると、どんな良いこと、そして注意点があるでしょうか。
| メリット(良いところ) | デメリット(注意点) | |
|---|---|---|
| 効 果 | ● 後悔がなくなる: 「やりたいこと」をすぐにやるので、毎日がワクワクします。 ● 心が自由になる: お金や世間の目(常識)を気にしなくなるので、ストレスが減ります。 ● 自分だけの強みができる: いろいろな経験をすることで、他の人にはない個性(アーティスト性)が育ちます。 | ● 周りと話が合わなくなるかも: みんなと同じ「常識」を捨てるので、「変わってるね」と言われるかもしれません。 ● お金の不安: 投資を否定し、稼ぐことを第一にしないため、将来のお金に強い不安がある人には勇気が必要な考え方です。 |
6. まとめ:人生の主役は、あなた自身!
この本が教えてくれる最大のヒント。 それは、「自分の人生を、他人のモノサシで測らない」ということです。
「いい学校に入ること」「大企業に入ること」「お金持ちになること」。 それは、誰かが決めた「幸せのルール」にすぎません。 そんなルールよりも、あなたが心から「楽しい!」「好きだ!」と思える瞬間を大切にしてください。
今日、この瞬間が、あなたの残りの人生の最初の日です。 森永さんが残してくれたメッセージを胸に、やりたいことに向かって、小さな一歩を踏み出してみませんか?
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
あなたの毎日が、自分らしい色で輝くことを応援しています!

- Q毎日会社と家の往復で疲れているのですが、救いになりますか?
- A
はい、そんな方にこそ「特効薬」となる本です。 記事でも触れた「会社の奴隷になってはいけない」という力強いメッセージは、働きすぎて自分を見失っている現役世代の心を軽くし、生き方を見直すきっかけになります。
- Q闘病中に書かれた本ですが、内容は暗くありませんか?
- A
いいえ、むしろ「生きる活力」が湧いてくる本です。 死を見つめたからこそ辿り着いた「楽しむことへの貪欲さ」や「明るい覚悟」に満ちています。読み終えた後には、不思議と前向きな気持ちになれるはずです。
- Q経済の専門知識がなくても理解できますか?
- A
はい、エッセイのようにスラスラ読めます。 著者は経済アナリストですが、本書は難しい経済理論の解説書ではありません。専門用語はほとんど使われておらず、父から子へ語りかけるような優しい口調で書かれています。


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