お正月といえば、こたつでミカンを食べながら見る「箱根駅伝(はこねえきでん)」ですよね! 毎年、感動的なドラマが生まれますが、近年の箱根駅伝で圧倒的な強さを誇っている大学を知っていますか?
そう、「フレッシュグリーン」のユニフォームがトレードマークの青山学院大学(青学大)です。
でも実は、今の原晋(はら すすむ)監督が就任する前、青学大は33年間も箱根駅伝に出場すらできない「弱小チーム」だったことを知っている人は少ないかもしれません。 なぜ、そんな弱いチームが、何度も優勝する「最強軍団」に生まれ変われたのでしょうか?
その秘密は、原監督が陸上の先生ではなく、「伝説の営業マン」だったことにあります。
今回ご紹介する内容は、原監督の著書『最前線からの箱根駅伝論』やこれまでの経歴をもとに、スポーツだけでなく、勉強や習い事、将来の仕事にも使える「勝つための魔法のルール(原メソッド)」をわかりやすく解説します。
「自分には才能がないから…」と諦めるのはまだ早いです。 普通の会社員だった原監督が起こした奇跡の物語から、夢を叶えるヒントを見つけてみませんか?
1. どん底から這い上がった「伝説の営業マン」
「原監督って、最初からすごい選手だったんでしょ?」 そう思うかもしれませんが、実は全く違います。むしろ、最初は「失敗」の連続でした。
選手をクビになり、サラリーマンへ
原監督は、中京大学を卒業後、広島にある「中国電力」という会社の陸上部に入りました。 しかし、ケガなどが原因で思うように走れず、入社からたった5年で選手を引退(実質的なクビ)することになってしまいます。
陸上の世界で挫折(ざせつ)した原監督。 しかし、そこで腐らずに配属された「営業所」で、ものすごい才能を発揮します。 「エコアイス」という空調システム(エアコンのようなもの)を誰よりもたくさん売りまくり、会社で一番の成績を上げて「伝説の営業マン」と呼ばれるようになったのです。
33年間勝てないチームの監督に
そんなある日、36歳になった原監督に「青学大の監督をやりませんか?」という話が舞い込みます。 当時の青学大は、歴史はあるけれど33年間も箱根駅伝に出場できていない、いわば「バラバラなチーム」でした。
奥さんの美穂(みほ)さんからは「急に会社を辞めて監督になるなんて!」と猛反対されましたが、原監督は「3年で出場、5年でシード権(10位以内)、10年で優勝争いをする」と約束し、退路を断って監督になりました。
2. 魔法の言葉「フィードフォワード」を使おう
原監督がチームを強くするために持ち込んだのは、根性論(こんじょうろん)ではなく、会社員時代に学んだ「組織作りのルール」でした。 その中でも、私たちが今日からマネできる一番のテクニックを紹介します。
「ダメ出し」よりも「次はどうする?」
皆さんは、テストで悪い点を取った時、先生や親からこう言われたことはありませんか? 「なんでこんな間違いをしたの!?」 「もっと勉強しておけばよかったのに!」
終わったことを責める、これを「フィードバック(振り返り)」と言います。もちろん反省は大切ですが、これだけだと気持ちが暗くなってしまいますよね。
原監督が大切にしているのは、「フィードフォワード」という考え方です。 これは、「過去」ではなく「未来」に目を向けること。
- × 「なんで失敗したんだ!」(過去へのダメ出し)
- ○ 「次はどうすれば成功すると思う?」(未来への作戦会議)
「次はこうしてみよう!」と前向きな話をすることで、選手たちは失敗を恐れずにチャレンジできるようになり、どんどん強くなっていったのです。

3. 作戦名は「ワクワク大作戦」!?
箱根駅伝のニュースを見ていると、原監督が毎年ユニークな「作戦名」を発表しているのを聞いたことがありませんか?
- ワクワク大作戦(初優勝した時)
- ハッピー大作戦(みんなで笑顔になろう)
- 負けてたまるか!大作戦(ライバルに勝つぞ!)
一見、ふざけているように見えるかもしれません。 でも、これには「難しいことを、わかりやすく伝える」という深い狙いがあるのです。
長い説明よりも、一言のスローガン
難しい言葉で「今年は〇〇秒で走って、〇〇の戦術で…」と説明されても、緊張している本番では忘れてしまうかもしれません。 でも、「今日はハッピー大作戦だ!」と言われたらどうでしょう? 「とにかく楽しんで走ればいいんだ!」と、肩の力が抜けて、本来の力を発揮しやすくなりますよね。
難しいことを簡単に言い換えて、チームみんなの心を一つにする。 これも、原監督が営業マン時代に培った「伝える力」の一つなのです。
4. 「出る杭(くい)」になろう!
日本には「出る杭は打たれる(目立つことをすると叩かれる)」ということわざがあります。 でも原監督は、「出すぎた杭は打たれない」と言っています。
古いルールを変えていく勇気
陸上の世界には、「長距離選手は丸刈りでないといけない」「水は飲むな」といった古い常識がたくさんありました。 また、関東の大学しか箱根駅伝に出られないというルールに対しても、原監督は「全国の大学が参加できるようにすべきだ!」と声を上げ続けています。
周りから「生意気だ」「タレント気取りだ」と批判されることもあります。 それでも原監督は、「陸上界をもっと盛り上げたい」「子どもたちに夢を与えたい」という強い信念を持って、新しいことに挑戦し続けています。
みんなと同じことをしていても、一番にはなれません。 「おかしいな?」と思ったことは、勇気を出して変えていく。それが、新しい時代を作るリーダーの条件なのです。

5. この考え方のメリット・デメリット
原監督の「原メソッド」を取り入れると、どんな良いこと、そして注意点があるでしょうか。
| メリット(良いところ) | デメリット(注意点) | |
|---|---|---|
| 効 果 | ● 自主性が育つ: 「監督に言われたからやる」のではなく、「自分で考えて走る」選手になります。 ● 本番に強くなる: 「フィードフォワード」で前向きになるので、失敗を恐れずチャレンジできます。 ● チームが明るくなる: ユニークな作戦名などで、厳しい練習も楽しく乗り越えられます。 | ● 誤解されやすい: 従来のやり方を否定することもあるため、古い考えの人から批判されることがあります。 ● 自己責任が伴う: 「自分で考える」ということは、サボっても自己責任。厳しい自己管理が必要です。 |
6. まとめ:あなたの人生の監督は「あなた」です
原監督は、青学大の選手たちに「駅伝だけでなく、社会に出てからも活躍できる人間になりなさい」と教えています。 足が速いだけでは、人生のレースには勝てません。
- 失敗しても、「次はどうする?」と未来を考える(フィードフォワード)。
- 難しい目標も、楽しい言葉に変えてワクワクする。
- 周りの目を気にせず、自分の信じる道を進む。
これは、箱根駅伝を目指す選手だけでなく、勉強やスポーツ、将来の夢を追いかける皆さんにも使える魔法です。
あなたの人生というチームの監督は、あなた自身です。 今日から、心の中に「原監督」を住まわせて、ワクワクするような作戦を立ててみませんか? きっと、ゴールテープの向こうには、最高の笑顔が待っているはずですよ!
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。 この記事が、あなたの一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです!

- Q陸上競技や駅伝の詳しいルールを知らなくても楽しめますか?
- A
はい、ビジネス書や自己啓発書として読んでも超一級品です。 「どうすれば人は育つのか」「弱いチームをどう立て直すか」という普遍的なテーマが中心なので、駅伝ファンでなくても、仕事や人生に役立つ学びが多く得られます。
- Q部下の指導に悩むリーダーや、子育て中の親にもおすすめですか?
- A
はい、人を育てる立場の方にこそ読んでほしい一冊です。 記事でも紹介した「フィードフォワード(未来志向の会話)」など、今日から家庭や職場で使える具体的なコミュニケーション術が満載です。
- Q普段あまり本を読まないのですが、難しくないですか?
- A
はい、原監督の語り口調で書かれているため非常に読みやすいです。 難しい理論を並べるのではなく、具体的なエピソードを交えて熱く語りかけるような文章なので、講演会を聞いているような感覚でスラスラと読み進められます。


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