考えすぎは「バグ」です。『STOP OVERTHINKING』要約|脳を直す習慣

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その悩み、考えすぎかも、変えられることだけに集中する技術、というタイトル画像。雨の中、黄色いレインコートのクマが傘をさして、にっこり立っている 自己啓発・マインド
その悩み、考えすぎかも、変えられることだけに集中する技術、というタイトル画像。雨の中、黄色いレインコートのクマが傘をさして、にっこり立っている

「布団(ふとん)に入ったのに、今日やってしまった失敗を思い出して眠れない……」 「LINEの返事が来ないのは、嫌(きら)われたからかな?」 「もし明日、学校や会社でうまくいかなかったらどうしよう」

 そんなふうに、頭の中で悪い想像(そうぞう)がグルグル回って、止まらなくなったことはありませんか? 考えすぎてしまうことは、とても辛(つら)いですよね。 「自分はなんて心配性(しんぱいしょう)な性格(せいかく)なんだろう」と、自分を責(せ)めてしまう人もいるかもしれません。

 でも、安心してください。 実は、「考えすぎてしまうこと」は、あなたの性格のせいではありません。 ただの「悪い習慣(しゅうかん)」であり、コンピュータのプログラムにある「小さなバグ(誤作動)」のようなものなのです。

 今回ご紹介(しょうかい)するのは、ニック・トレントンさんが書いた、世界で150万部を超えるベストセラー『STOP OVERTHINKING(ストップ・オーバーシンキング)』です。 この本には、科学的な研究に基づいた「考えすぎのループから抜け出す方法」がたくさん書かれています。

 脳(のう)をスッキリさせて、毎日を楽しく過ごすための「5つの魔法(まほう)」をやさしく解説(かいせつ)します!

この本ってどんな本?

本の名前STOP OVERTHINKING 思考の無限ループを抜け出し、脳が冴える5つの習慣
書いた人ニック・トレントン(訳:児島修)
出版社ダイヤモンド社(2025年)
どんな話?考えすぎてしまう「思考の無限ループ」から抜け出すための方法を、心理学の研究をもとに「5つの習慣」として紹介する本
こんな人に寝る前に失敗を思い出して眠れなくなる人/心配ごとが頭から離れない人

世界で150万部を超え、39か国で出版されているベストセラーです。本で紹介されている「5つの習慣」は、①ストレスから抜け出す、②時間とインプット(入ってくる情報)を管理する、③「インスタント禅」で瞬間的に不安をやわらげる、④思考パターンを変える、⑤人生を変える「5つの態度」です。この記事では、その中から特に取り入れやすい方法を選んで紹介します。

STOP OVERTHINKING ── 思考の無限ループを抜け出し、脳が冴える5つの習慣

1. 考えすぎは「性格」じゃなくて「習慣」!

 まず最初に、一番大切なことをお話しします。 多くの人が「私は生まれつき心配性だから、一生治らない」と勘違(かんちが)いしています。

 でも、この本では、ある研究が紹介されています。 不安になりやすさのうち、遺伝(いでん:生まれつきのもの)で決まる部分は、およそ26%だというのです。 では、残りの74%は何でしょうか? それは、育った環境(かんきょう)や、これまでの経験など、生まれつき以外のものです。だからこそ、考え方の「習慣」は変えていくことができるのです。

心の「バグ」は直せる

 パソコンやゲームにバグ(不具合)があっても、プログラムを直せばまた動きますよね? それと同じで、「考えすぎてしまう癖(くせ)」も、トレーニングをすれば書き換(か)えることができるのです。

「自分はダメだ」と思う必要はありません。 「あ、今バグが起きているな。修理(しゅうり)しよう!」と軽く考えるところから始めましょう。


2. 魔法の呪文「5-4-3-2-1法」

 急に不安が襲(おそ)ってきて、ドキドキが止まらなくなったとき。 その場ですぐにできて、心を落ち着かせる助けになるテクニックがあります。 それが「5-4-3-2-1法」です。

 これは、暴走(ぼうそう)している脳みそを、「今、ここ」に強制的に引き戻す方法です。 やり方はとても簡単です。

  1. 目に見えるものを5つ探す(時計、ペン、空……)
  2. 体に触(ふ)れているものを4つ感じる(服の感触、椅子の硬さ、風……)
  3. 耳に聞こえる音を3つ聞く(車の音、話し声、エアコンの音……)
  4. 匂(にお)いを2つ感じる(コーヒーの香り、雨の匂い……)
  5. 味を1つ感じる(口の中のガムの味、お茶の味……)

 これをやると、脳は「過去の失敗」や「未来の不安」を考えるのをやめて、「今の感覚」に集中し始めます。 まるで緊急停止(きんきゅうていし)ボタンのように、不安のループを止めることができるのです。

5・4・3・2・1で今に戻ろう、というイラスト。目がぐるぐるしたウサギのまわりで、目・手・耳・鼻・口の妖精が、こっちを見て、これに触れて、この音を聞いて、いい匂い、味わってと声をかけている

3. 頭の中の大渋滞を整理する「カンバン方式」

「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ!」とパニックになることはありませんか? そんなときは、世界のトヨタ自動車が使っている「カンバン方式」を使いましょう。 これを個人の生活に応用すると、頭の中が驚くほどスッキリします。

やることを「見える化」しよう

 頭の中だけで覚えようとするのはやめましょう。 付箋(ふせん)やメモを使って、タスク(やること)を3つのグループに分けます。

  1. これからやること(ToDo)
  2. 今やっていること(進行中)
  3. 終わったこと(完了)

 大切なのは、「今やっていること」の場所に置く付箋を、できるだけ少なくしぼることです。 人間は、一度にたくさんのことはできません。 「今はこれだけやればいい!」と決めることで、頭の中がぐっと軽くなります。

 そして、終わった付箋が「完了」の場所に溜(た)まっていくのを見ると、「私、こんなに頑張ったんだ!」と自信になりますよ。


4. 「変えられること」だけに集中する

 私たちが悩んでしまう原因のほとんどは、実は「自分ではどうにもできないこと」について考えているからです。

  • 明日の天気
  • 他人が自分のことをどう思うか
  • 過去に起きてしまった失敗

 これらは、どんなに願っても変えることはできません。 変えられないことを変えようとするのは、「重たい岩を、素手(すで)で押して動かそうとする」のと同じくらい、無駄(むだ)で疲れることです。

エネルギーの使い道を変えよう

 古代の賢(かしこ)い人たちは言いました。 「コントロールできることだけに集中しなさい」と。

 雨を止めることはできません(変えられないこと)。 でも、「傘(かさ)を持っていく」ことや「家で楽しく過ごす」こと(自分の行動)は、自分で決められますよね。 悩みの種(たね)が見つかったら、「これは自分で変えられるかな?」と問いかけてみてください。 「変えられない」と思ったら、それはもう考えるのをやめる合図(あいず)です。

変えられることだけ持っていこう、というイラスト。天気や他人の気持ちと書かれた大きな岩を押して困っているクマと、自分の行動、今の準備と書かれた風船を持って楽しそうに飛ぶクマ

5. 書き出して、外から眺めてみる

 どうしてもモヤモヤが消えないときは、「書く」ことが助けになります。 頭の中のことを紙に書き出すことを「ジャーナリング」と呼びます。

脳のゴミを外に出す

 きれいな文章を書く必要はありません。 「ムカつく!」「悲しい!」「なんで分かってくれないの!」 そんな汚(きたな)い言葉でもいいので、頭に浮かんだことを全部ノートに書きなぐってみてください。

 頭の中で考えているだけだと、悩みは雪だるまのように大きくなってしまうことがあります。 紙に書いて外に出してみると、「あれ? 私が悩んでいたのって、これだけのこと?」と、意外と小さく見えることもあります。 本では、気持ちの変化やきっかけを書きとめる「ストレス日記」や、感謝したことを書く「感謝日記」も紹介されています。


6. この方法のメリット・デメリット

この本で紹介されている方法には、良い点もあれば、注意すべき点もあります。

   メリット(良いところ)デメリット(注意点)
効 果「5-4-3-2-1法」などは、その場ですぐに試せます。習慣になるまで、少し時間がかかります(平均66日かかるという研究もあります)。
手軽さ特別な道具やお金は必要ありません。体一つでできます。完璧(かんぺき)にやろうとすると、逆にそれがストレスになることがあります。
変 化考えすぎに気づいて、自分で止められるようになっていきます。長年の癖(くせ)を直すので、最初は「ついつい考えちゃう」という失敗も起きます。

7. 実際に読んでみた私の体験談

読んだきっかけ:頭の中のぐるぐるを止めたかった

私も、不安なことがあると、頭の中で考えがぐるぐると巡って止まらなくなることがあります。

そんな自分の悩みを解決するのに、まさにぴったりの題名の本だったので、読んでみました。

いちばん「なるほど」と思ったこと:脳を「いま、ここ」に引き戻す

いちばん納得したのは、暴走している脳を、強制的に「いま、ここ」に引き戻すという考え方です。

確かに、そわそわしているときは、脳が言うことを聞かない状態になっていると感じます。自分では「落ち着け」と思っていても、脳はおかまいなしに、あれこれ余計なことを頭の中に呼び込んで、気持ちが落ち着くのをじゃましてきます。それを強制的に戻せる方法がある、というのは「なるほど」と思いました。

合わなかったこと:ジャーナリングは、私にはあまり効かなかった

一方で、ジャーナリングは、実際にやってみて、私にはあまり効果がないと感じました。紙に書き出してみても、特にすっきりすることはありませんでした。

読んだあとにやったこと:「コントロールできること」だけに集中する

自分でコントロールできることだけに集中するようにしました。たとえば、他人が自分をどう見ているかなどは、考えないようにしています。

すると、少し気分が落ち着いてくる感じがします。

この本をおすすめしたい人

眠れなくなるほどの不安を感じたことがある人には、特に読んでほしい一冊です。ぜひこの本を、心のオアシスにしてください。

【耳で聴きたい人へ】『STOP OVERTHINKING』は、オーディオブックの「audiobook.jp」でも配信されています(再生時間 約5時間50分)。通勤や家事の時間に耳で聴いて、少しずつ読み進めるのもおすすめです。

8. まとめ:まずは「小さな一歩」から

『STOP OVERTHINKING』が教えてくれる、考えすぎループから抜け出すヒント。

  1. 考えすぎは「バグ」: 性格のせいじゃないから、直せる!
  2. 5-4-3-2-1法: 五感を使って、今この瞬間に戻ってくる。
  3. カンバン方式: 「今やること」を1つに絞(しぼ)る。
  4. コントロールできること: 変えられない天気より、自分の傘を選ぼう。
  5. ジャーナリング:モヤモヤは紙に書き出して、外から眺めてみる。

 これら全部を、今日から完璧にやる必要はありません。 「完璧にやらなきゃ!」と思うこと自体が、考えすぎの始まりですからね。

 まずは、今日寝る前に「楽しかったこと」を1つ思い出すだけ、あるいは深呼吸(しんこきゅう)して周りの音を聞いてみるだけでもOKです。 そんな小さな積み重ねが、あなたの脳のバグを修正し、もっと自由に、もっと軽やかに生きる力をくれます。

 考えすぎて動けなくなったら、考えるのをいったんやめて、「今この瞬間にできる小さな行動」を1つ探してみてください。 エイッと一歩踏み出してみると、悩んでいたことが意外と小さく見えるかもしれませんよ。


 最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。 この記事が、悩めるみなさんの心を少しでも軽くするお守りになれば嬉しいです!

STOP OVERTHINKING ── 思考の無限ループを抜け出し、脳が冴える5つの習慣
Q
心理学や脳科学の難しい話ばかりで、途中で挫折しませんか?
A

はい、専門知識がなくても読めます。 難しい理論よりも、「5-4-3-2-1法」などの今すぐ試せる具体的な方法がたくさん紹介されています。272ページあるので、気になる章から少しずつ読むのもおすすめです。

Q
前作を読んでいなくても理解できますか?
A

はい、この1冊だけで読めます。 「考えすぎ」の仕組みから、具体的な解決法まで、この本の中でまとまっています。

Q
Kindle UnlimitedやAudible(聴く読書)の対象ですか?
A

耳で聴けるオーディオブック版があります。「audiobook.jp」でも配信されていて、再生時間は約5時間50分です。「5-4-3-2-1法」などは、文章で読むだけでなく、音声で聞きながら試してみるのもおすすめです。Kindle Unlimitedの対象かどうかは時期によって変わるので、Amazonのページで確認してください。

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