「あなたのクラスや学校に、いつも周りにお友達がたくさんいて、楽しそうにおしゃべりしている人はいませんか?」 「自分もあんな風に、いろんな人から話しかけられたいな」と羨(うらや)ましく思ったことは誰にでもあるはずです。
でも、「自分はカッコよくないし、おしゃべりも上手じゃないから無理だ」と諦(あきら)めていませんか? 実は、自然と人が集まってくる人たちは、生まれつきの才能や特別な見た目を持っているわけではありません。彼らはただ、誰もが安心できる「ちょっとした魔法のルール」を知っていて、それを使っているだけなのです。
この記事では、作家の有川真由美さんが教える「なぜか話しかけたくなる人」の秘密を謎解きしていきます。 明日からできる小さなコツばかりなので、気になるものから試してみてくださいね。
この本ってどんな本?
| 本の名前 | なぜか話しかけたくなる人、ならない人 |
|---|---|
| 書いた人 | 有川真由美(ありかわ まゆみ)/作家・写真家 |
| 出版社 | PHP研究所(2020年。2024年にPHP文庫版も発売) |
| どんな話? | つい話しかけたくなる人と、そうでない人のちょっとした違いを、表情・言葉・リアクション・振る舞いなど71の項目で紹介する本 |
| こんな人に | 口下手で、人間関係に自信がない人/初対面で壁をつくられやすいと感じている人 |
本では、「話しかけたくなる人」は特別な人ではなく、誰でも少し行動を変えるだけでなれると書かれています。そういう人には、自然といい人やいい情報が集まり、人間関係も仕事もうまくいきやすくなるそうです。
1. どうして「話しかけられる人」はトクをするの?
「別に一人で本を読んでいるのが好きだから、話しかけられなくてもいいや」と思う人もいるかもしれません。もちろん、一人の時間もとても大切です。 でも、周りの人から「話しかけやすいな」と思ってもらえると、人生においてものすごくたくさんの「いいこと(メリット)」が起こるのです。
話しかけられると起こる4つの魔法
いろんな人から話しかけられるようになると、具体的に次のような良いことが起こります。
- チャンスと情報が増える: 「今度の日曜日、みんなで公園で遊ぶんだけど一緒にどう?」「このゲームの裏技知ってる?」など、楽しいお誘いや役に立つ情報がどんどん集まってきます。
- 安心できる居場所ができる: 困った時に「どうしたの? 手伝おうか?」と声をかけてくれる仲間がたくさんできるので、学校やクラスが「安心できる自分の居場所」になります。
- みんなから好かれる(モテる): 本では、話しかけたくなる人は「同性からも異性からも好かれる人」だと書かれています。大人になってからも、仕事や人間関係がうまくいきやすくなります。
- 自分に自信が持てる: たくさんの人が笑顔で集まってきてくれると、「自分はここにいていいんだ!」と思えて、自分を好きになる力(自己肯定感)も育ちやすくなります。
「特別な人」じゃなくても大丈夫!
ここで、一番大きな勘違いを解いておきましょう。 「話しかけられる人って、クラスで一番足が速い人とか、テストでいつも100点をとる優秀な人、あとはすごく美人やイケメンなんでしょ?」と思っていませんか?
実は、それは大きな間違いです。 想像してみてください。テレビに出てくるような、ものすごく頭が良くて、運動もできて、お金持ちで、いつも完璧(かんぺき)でキラキラしている人が目の前にいたら、気軽に「昨日テレビ見た?」なんて話しかけられますか? 「なんだかスゴすぎて、話しかけるのが怖いな……」と緊張(きんちょう)してしまいますよね。
だから、話しかけやすい人になるために、特別な才能や派手な見た目は全く必要ありません。あなたがありのままの「普通」の姿で、これから紹介する簡単なルールを守るだけでいいのです。
2. 要注意!誰も寄り付かない「話しかけないでオーラ」
魔法のルールを学ぶ前に、まずは「気をつけたいこと」を知っておきましょう。 これをしてしまうと、あなたの全身から「今は話しかけないで!」という見えないバリア(オーラ)が出てしまい、周りの人が近寄りにくくなってしまいます。
オーラの正体は「目線」だった!
「自分は何も悪いことをしていないのに、どうして誰も話しかけてくれないんだろう」と悩んでいる人は、自分の「目線」がどこを向いているか確認してみてください。
休み時間に、ずっと下を向いて本を読んでいたり、スマートフォンやゲームの画面ばかりをジッと見つめていたりしませんか? 人間は、「目と目が合うこと」で、「あなたに興味がありますよ」「お話ししてもいいですよ」というサインを出します。ずっと下を向いて何か別のことに集中している人を見ると、周りの人は「あ、今は忙しそうだから、邪魔をしないでおこう」と思ってしまうのです。
「無表情」は怒っているように見える
もう一つ気をつけてほしいのが「顔の表情」です。 「自分は普通にしているだけなのに、なんだか怖そうって言われるんです」という人がいます。それは、顔が「無表情」になっているからです。
何も考えていない時の真顔(まがお)は、周りの人から見ると「怒っているのかな?」「機嫌が悪いのかな?」と勘違いされてしまいます。 だから、誰かと目が合った時や、人が近くにいる時は、ほんの少しだけ口角(口の端っこ)を上げて、リラックスした「微笑み」を作るように意識してみてください。本でも、「なんとなく微笑んでいると、話しかけやすい」と書かれています。それだけで、周りの人が話しかけやすい雰囲気になりますよ。
3. 明日からできる!話しかけたくなる人の「魔法のルール」
それではいよいよ、どんな人でもすぐに真似(まね)できる「話しかけたくなる人の魔法のルール」を紹介します。
魔法①:いつも「いい気分」でいること
話しかけやすい人というのは、一言でいうと「いつもご機嫌(きげん)で穏(おだ)やかな人」です。 朝から「あーあ、学校めんどくさいな」「昨日怒られて最悪だった」とブツブツ文句を言っている人には、誰も近づきたくありませんよね。
いつもニコニコしていて、「今日はいいお天気で気持ちがいいね!」「給食のカレーが楽しみだね!」と、明るくて前向き(ポジティブ)な言葉を使っている人の周りには、自然と人が集まってきます。 自分の心を「いい気分」にしておくことは、お友達や周りの人への最高のプレゼント(マナー)なのです。
魔法②:相手を「絶対に」否定(ひてい)しない
お友達とお話ししている時、相手の言葉にどう返事をするかはとても重要です。
話しかけやすい人は、絶対に相手を否定しません。 たとえ自分と違う意見だったとしても、「そっか!〇〇ちゃんはそう思ったんだね」「そういう考え方もあるんだね、教えてくれてありがとう」と、まずは相手の気持ちをそのまま「受け止める(肯定する)」のです。 「この人は、私が何を言っても怒らずに受け止めてくれる」という安心感があるからこそ、みんなが相談や報告にやってくるのですね。
魔法③:完璧(かんぺき)を目指さない!「隙(すき)」を見せる
先ほども少しお話ししましたが、人間は「完璧すぎる人」には話しかけづらい生き物です。 どこか少し抜けていたり、苦手なことがあったりする「隙(すき)のある人」の方が、親しみやすくて好かれます。
「実は私、お化け屋敷がすごく苦手なんだよね」 「計算は早いんだけど、漢字を覚えるのはどうも苦手で……」
こんな風に、自分のカッコ悪いところや、ちょっとした欠点(けってん)を隠さずにオープンにしてみましょう。するとお友達は「なんだ、〇〇ちゃんも私と同じなんだ!」「じゃあ私が漢字を教えてあげるよ!」と安心して、心を開いてくれるようになります。 強がる必要はありません。ありのままの自然なあなたでいることが、一番の魅力になります。
4. もっと仲良くなれる!お話しする時の秘密のテクニック
心がけの魔法を身につけたら、次は実際におしゃべりをする時に使える「ちょっとしたプロのテクニック」をお伝えします。
「出来事」ではなく「気持ち」に寄り添う
誰かのお話を聞く時、多くの人がやってしまいがちな失敗があります。 それは、相手の「気持ち(感情)」ではなく、「起きたこと(事実)」ばかりに注目してしまうことです。
例えば、お友達が「昨日、一生懸命ゲームのレベル上げをしたのに、セーブするのを忘れてデータが消えちゃって、すごく悲しかったんだ……」と言ってきたとします。
❌ 事実ばかりに注目する残念な返し方 「えっ、何のゲーム? どこまで進んでたの? 私もそのゲーム持ってるよ!」 (これだと、相手の悲しい気持ちを無視してしまっていますね)
⭕️ 気持ちに寄り添う上手な返し方 「えーっ! それはすごく悲しかったね。一生懸命頑張ったのに、ショックだったよね……」 (相手の「悲しかった」という気持ちをしっかり受け止めています)
人は、「私の悲しい気持ちを分かってくれた!」「私の嬉しい気持ちに共感してくれた!」と感じた時に、相手のことが大好きになります。出来事の細かいことを聞く前に、まずは「それは楽しかったね!」「悔しかったね」と、感情に寄り添う言葉をかけてあげてください。
清潔感(せいけつかん)と身だしなみは大切!
いくらニコニコしていて優しい人でも、髪の毛がボサボサだったり、服が泥だらけで臭かったりすると、どうしても「隣に座りたいな」とは思えませんよね。
高いお洋服を着る必要はありません。お風呂に入って体を綺麗にする、シワのない清潔な服を着る、髪をとかすといった「清潔感」を保つことは、周りの人を不快にさせないための大切な思いやり(マナー)です。
また、服の色も印象を大きく変えます。真っ黒やドクロマークの服ばかり着ていると、少し怖い印象を与えてしまいます。爽(さわ)やかな水色(ブルー)や、明るい黄色(イエロー)、優しいピンクなどの色を取り入れると、「優しくて明るい人」というオーラが出て、より話しかけられやすくなりますよ。
5. 最大の秘密!話しかけられる人は「〇〇する人」だった
ここまでたくさんの魔法を紹介してきましたが、実は「なぜか話しかけたくなる人」が、みんなに見えないところでやっている一番強力で最大の秘密があります。
それは…… 「自分からも話しかけている」ということです。
待っているだけでは魔法は起きない
「えっ、話しかけられる人になるためのお話だったのに、自分から話しかけるの?」と驚いたかもしれません。
でも、よく考えてみてください。あなたが「誰かに話しかけてほしいな」とドキドキしながら待っている時、周りにいるお友達も同じように「誰か私に話しかけてくれないかな」と待っているのです。 みんな、話しかけるのは少し勇気がいるから、待ってしまっているのですね。
だからこそ、あなたの方から「おはよう!」「昨日のテレビ見た?」と一言声をかけてあげると、相手は「わあ、私に興味を持って話しかけてくれた! 嬉しい!」と大喜びします。 そして、一度あなたが話しかけて「この人は安全で優しい人だ」と分かれば、次からは相手の方からも話しかけてくれやすくなります。
「変な人だと思われたらどうしよう」と怖がりすぎなくて大丈夫です。笑顔で優しい言葉をかけられて、嬉しいと感じる人は多いものです。「このクラスのみんなは、全員私の素敵なお友達だ!」という温かい気持ちを持って、勇気を出して一歩を踏み出してみましょう。
6. この魔法を使うメリットとデメリット
今回紹介した「話しかけたくなる人のルール」を毎日の生活に取り入れると、どんな良いことや注意点があるのかを整理してみましょう。
| メリット(良いところ) | デメリット(注意点) | |
|---|---|---|
| 毎日の生活 | いつも笑顔で「いい気分」でいるため、嫌なことがあっても立ち直りやすく、毎日が楽しくなりやすいです。 | 疲れている時や悲しい時でも、人に当たらずに感情をコントロールする少しの我慢が必要になります。 |
| 人間関係 | あなたの周りに「優しい人」「助けてくれる仲間」が集まりやすくなり、寂しい思いをしにくくなります。 | 「自分から話しかける」ためには、最初はドキドキする恐怖心を乗り越える「勇気」が必要です。 |
| コミュニケーション | 相手の「気持ち」に寄り添って話を聞けるようになるので、お友達や家族と深い絆(きずな)を作りやすくなります。 | 事実や結果(テストの点数や勝敗など)ばかりを気にする競争からは、少し離れることになります。 |
7. 実際に読んでみた私の体験談
読んだきっかけ:「話しかけたくなる人」の特徴を知りたかった
私は話し上手ではなく、人の話を聞くほうが好きなタイプです。自分から話しかけていくことはあまりないので、話しかけてもらえるほうが良いと思っています。そこで、この本の「なぜか話しかけたくなる人」の特徴とはどんなものなのかを知りたくて、読んでみました。
いちばん納得したこと:いろいろな情報が集まる
話しかけられると起こることの1つ、「いろいろな情報が集まる」というところに納得しました。
実際、自分に直接話しかけられていなくても、自分の周りに集まってきた人同士が話している内容から、いろいろな情報が聞けて、得をした気分になります。
読んだあとにやったこと:表情と目線で「サイン」を出す
人に話しかけられたいときは、顔を上げて、なるべくいい表情をするようにしました。すると、やはりいつもより話しかけられることが多くなりました。
反対に、何かに集中していて話しかけてほしくないときは、そのものを見て、周りに視線を向けないようにしました。すると、この本のとおり、話しかけてくる人は少なくなりました。
やってみて変わったこと:自分のペースを守りやすくなった
自分の表情や態度で、周りからのアクションをある程度コントロールできるようになり、自分のペースを守りやすくなりました。
この本をおすすめしたい人
少し内向きなタイプの人におすすめしたい一冊です。人は話す生き物ですが、それが苦手な人もいます。まったく人と付き合いたくないという人もいると思いますが、ほとんどの人は、仲間や安心できる人と一緒にいたいと思っているのではないでしょうか。
そんな、人とうまく接したいと思っている人に、この本を読んで「相手からのアプローチを誘う方法もあるんだよ」ということを知ってもらいたいです。
一度会った人と「次」につなげるコツは、『「また会いたい」と思われる人「二度目はない」と思われる人』の要約記事で紹介しています。
【耳で聴きたい人へ】『なぜか話しかけたくなる人、ならない人』は、オーディオブックの「audiobook.jp」でも配信されています(再生時間 約4時間11分)。通勤や家事の時間に、耳で聴いてみるのもおすすめです。
8. まとめ:今日からあなたも「話しかけたくなる人」になれる!
いかがでしたか? 「なぜか話しかけたくなる人」の秘密は、生まれつきの才能などではなく、誰でも今すぐできる小さな思いやりの積み重ねだったのですね。 最後に、今日学んだ大切な魔法をおさらいしましょう。
- 目線を上げて笑顔を作る: スマホや本から顔を上げ、話しかけてもいいよのサインを出そう。
- いつも「いい気分」でいる: 前向きで明るい言葉を使って、周りをホッとさせよう。
- 相手の言葉を否定しない: 「でも」は禁止! まずは「そうなんだね」と受け止めよう。
- 完璧じゃなくていい: 自分の失敗や苦手なことも、笑って見せてしまおう。
- 気持ちに寄り添う: 起きた出来事よりも「悲しかった」「嬉しかった」に共感しよう。
- 清潔感のある身だしなみ: ボサボサは卒業して、明るい色の服を着てみよう。
- 自分から話しかける: 待っているだけじゃダメ! 勇気を出して「おはよう」と言おう。
私たちは、自分がどう見られているか(主観)ばかりを気にして不安になってしまいます。でも、相手も同じように不安なのです。 だからこそ、あなたが先に笑顔のプレゼントを渡してあげることで、みんなの心の鍵がカチャッと開き、温かい関係が生まれます。
難しく考える必要はありません。まずは明日の朝、学校や家族の顔を見たら、顔をしっかりと上げて、とびきりの笑顔で「おはよう!」と元気に挨拶(あいさつ)をすることから始めてみてください。 たったそれだけの小さな行動が、素敵な出会いや、温かい人間関係へとつながっていくかもしれません。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。 この記事が、あなたがたくさんの素敵なお友達と出会い、笑顔と優しさにあふれた毎日を送るための「秘密の地図」になれば、とってもうれしいです。 勇気を出して一歩を踏み出すあなたを、心から応援しています!
- Q人見知りで口下手なのですが、無理にテンションを上げないといけませんか?
- A
いいえ、無理に明るく振る舞う必要はありません。本では、「なんとなく微笑む」「否定から入らない」「感情を示す言葉で返す」といった、静かな人でも今日からできる小さなコツが紹介されています。ありのままの性格のまま、できることから試せます。
- Q心理学などの専門的な知識がなくても読めますか?
- A
はい、読めます。「話しかけたくなる人」と「ならない人」の違いが、71の短い項目で日常の場面に沿って紹介されているので、専門知識がなくても読み進めやすい本です。
- Q特にどのような人におすすめの本ですか?
- A
「なぜか人が離れていく」「初対面で壁を作られやすい」と悩んでいる人におすすめです。 自分が無意識に出してしまっている「話しかけないでオーラ(真顔やスマホいじりなど)」に気づき、それを「ウェルカムな空気」に変える具体的な方法が分かります。


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