「テストの点数が悪くて落ち込んだ」 「周りの友達と比べて、自分には何もない気がする」 「失敗するのが怖くて、新しいことに挑戦できない」
そんなふうに、自分に自信が持てなくて悩んでいませんか? もしかすると、あなたが自信を持てないのは、あなたの能力が低いからではなく、単に「自信の持ち方」を間違えているからかもしれません。
世の中には、ちょっとしたことでパチンと割れてしまう自信と、多少のことでは折れない「本当の自信」があります。 この記事では、精神科医の水島広子さんが書いた本をもとに、「折れにくい本当の自信」を手に入れる方法を、誰にでも分かるようにやさしく解説します。
難しい修行や、無理をしてすごい人になる必要はまったくありません。 読み終わるころには、ありのままの自分でいることが、少し楽に思えるようになるかもしれません。
この本ってどんな本?
| 本の名前 | 小さなことに左右されない「本当の自信」を手に入れる9つのステップ |
|---|---|
| 書いた人 | 水島広子(みずしま ひろこ)/精神科医 |
| 出版社 | 大和出版(2013年) |
| どんな話? | 成果による「DOの自信」ではなく、「こうありたい」という「BEの自信」を土台にして、小さなことに左右されない自信を手に入れる方法を、9つのステップで紹介する本 |
| こんな人に | 失敗や人の評価ですぐに自信をなくしてしまう人/「自信がない」と感じて新しいことに挑戦できない人 |
9つのステップは、「心の奥の『自信のなさ』に気づく」から始まり、「『今はこれでよい』と受け入れる」「『自分はどう見られているか』を考えない」などを経て、「『小さな行動』で一歩踏み出す」まで、順番に進んでいきます。
1. その自信、すぐに割れちゃう「シャボン玉」かも?
私たちは普段、どうやって自分に自信をつけているでしょうか? 実は、多くの人がやっている自信のつけ方には、大きな落とし穴があります。
「できる」という自信はとてもモロい
多くの人は、「テストで100点を取った」「かけっこで1番になった」「ゲームがすごく上手い」といった「できること(成果)」で自信を持とうとします。 親や先生からも、「よくできたね!」と褒められることが多いですよね。
でも、この「できる」からくる自信は、実はとってもモロいものなんです。 なぜなら、「できる」ことが自信の理由になっていると、「できなくなった時」に自信が大きく下がってしまうからです。
例えば、クラスで一番足が速くて自信満々だったのに、転校生がもっと速かったらどうでしょう? その瞬間、「僕なんてダメだ」と自信がなくなってしまいますよね。 テストの点数が下がった時や、病気で何もできなくなった時も同じです。 状況が変わればすぐに消えてしまう、まるでシャボン玉のような自信なのです。
「ありのままの自分」を認められない理由
「できる」ことに頼って自信を作っていると、常に頑張り続けて結果を出し続けなければならず、心が休まりません。 そして、少しでも失敗すると「できない自分には価値がない」と思い込み、「ありのままの自分」を好きになれなくなってしまいます。
本当に心が強い人は、結果が出ている時だけ自分を好きになるのではありません。 「できても、できなくても、自分には価値がある」と、ありのままの自分を受け入れているのです。
2. 「折れない自信」の正体とは?
では、折れにくい本当の自信とは、どうやって作ればいいのでしょうか?
「DO(する)」の自信と「BE(ある)」の自信
自信には、大きく分けて2つの種類があります。
1つ目は、先ほど説明した「DO(ドゥー=する)」の自信です。 「〇〇ができる」「良い成績を出す」といった、自分の行動や結果に基づく自信ですね。これは結果や他人からの評価に左右されるので、折れやすい自信です。
そして2つ目が、「BE(ビー=ある)」の自信です。 これは、「自分はどうありたいか」という心構えや、生きる姿勢に対する自信のことです。
「BE(ある)」の自信の育て方
BEの自信とは、例えばこんな思いのことです。
- 「友達には優しくありたい」
- 「毎日を大切に生きたい」
- 「嘘をつかず誠実でありたい」
DOの自信は「人に優しくできたか(結果)」を気にしますが、BEの自信は「人に優しくしたいと思っている自分って、いい感じだな」と、自分の心にマルをあげることです。
もし、イライラして友達に優しくできなかった日があったとします。 DOの自信しかないと「優しくできなかった自分はダメだ」と落ち込みます。 でも、BEの自信を持っていれば、「今日は上手くできなかったけど、次は優しくしようと思っている自分は素敵だ」と思えるのです。
結果がどうであれ、自分の「あり方」は誰にも邪魔されません。だからこそ、折れにくい本当の自信になるのです。
3. 勘違い注意!「自信がない」の正体は「〇〇」だった
「新しいクラスで上手くやっていける自信がない」 「習い事の発表会で、ちゃんとできる自信がない」 そんなふうに悩むことはありませんか?
「不安」と「自信がない」は別物
実はそれ、自信がないのではなく、ただ「不安」なだけなんです。
不安というのは、生き物に生まれつき備わっている「防衛本能(自分を守る力)」です。 例えば、森の中で見たこともない赤いキノコが生えていたら、絶対に食べませんよね?「毒があるかもしれない」と不安になるからです。不安になるおかげで、私たちは危険から身を守ることができます。
新しいクラスや初めての場所は、どんな人がいるか分からない「未知」のものです。だから脳が、「気をつけて!」と不安のサイレンを鳴らしているだけなのです。 不安を感じるのは、人間として当たり前のこと。だから、「不安になる自分は弱くてダメだ」と落ち込む必要はありません。
今の自分に「これでいい」と言ってあげよう
「あの時もっと頑張っていればよかった」と後悔して、自信をなくしてしまうことはありませんか? そんな時は、魔法の言葉を自分にかけてあげましょう。 それは、「今はこれでいいんだ」という言葉です。
過去に失敗したことも、「あの時は、あれが自分の限界だったんだ。だから仕方がない」と考えるのが大切です。「もっとできたはずなのに」とありもしないことを考えるのではなく、今のありのままの自分を受け入れましょう。 「今はこれでいい」と思えて初めて、心がホッとして、目の前のことに集中できるようになるのです。
4. 今日からできる!本当の自信を育てる3つのコツ
それでは、どうすれば「折れない自信」を育てることができるのでしょうか? 今日からすぐに始められる、3つのコツを紹介します。
コツ1:完璧主義(かんぺきしゅぎ)をポイッと捨てる
「絶対にミスしちゃダメだ」 「100点じゃなきゃ意味がない」 そんなふうに完璧を目指すと、逆にミスが増えて自信をなくしてしまいます。
本でも、完璧は不可能だと書かれています。「完璧じゃなきゃダメ(DOの自信)」という考えは捨てて、「できるだけ頑張りたい(BEの自信)」に変えましょう。 「失敗しても、またやり直せばいいや」とリラックスしている時の方が、力を発揮しやすくなります。
コツ2:「自分はどう見られているか」を考えない
人前で発表する時や、友達と話す時に緊張するのは、「みんなから変に思われていないかな?」と、「自分」にばかり意識が向いているからです。
そうではなく、意識を「相手」に向けてみましょう。 「どうやったら相手に伝わるかな?」「相手の役に立つお話がしたいな」と、相手ベースで考えるのです。
もし、外国の人に道を英語で聞かれたら、「私の英語、発音が変だと思われないかな」なんて気にしませんよね? 身振り手振りを使って、「どうにかして道順を教えてあげたい!」と相手のことだけを考えるはずです。 自分ではなく、相手を思いやる気持ちを持つと、緊張がやわらいでいきます。
コツ3:自分の「価値」なんて考えなくていい!
「自分には生きている価値があるのかな?」なんて、夜寝る前に悩んでしまうことはありませんか? そんな時は、「空気」のことを思い出してください。
あなたは、「空気に価値はあるかな?」と考えたことがありますか? ないですよね。なぜなら、空気はあって当たり前だからです。
あなたの価値も、空気とまったく同じです。 成績が良くなくても、足が遅くても、あなたが生きているだけで、世界中の誰かの役に立っています。 例えば、あなたがご飯を食べるだけで、お米を作ってくれた人や、スーパーで働く人のお給料になります。あなたが存在するだけで、必ず誰かと繋がっているのです。
だから、「私に価値はあるのかな?」なんて、証明しようとしなくていいんです。価値があって当たり前なんですから。
5. この考え方のメリット・デメリット
「DOの自信(結果)」を手放し、「BEの自信(あり方)」を育てる方法について、良い点と注意点を整理してみましょう。
| メリット(良いところ) | デメリット(注意点) | |
|---|---|---|
| 心 | 誰かと比べないので、周りの目を気にせず、安心していられる時間が増えます。 | 結果でチヤホヤされたいという気持ちを、少し我慢する必要があります。 |
| 行動 | 失敗を恐れなくなり、新しいことにチャレンジできるようになります。 | 最初のうちは、つい「結果」を気にしてしまう脳のクセと戦う必要があります。 |
| 人間関係 | 相手を思いやれるようになるので、まわりとの関係が良くなりやすいです。 | 完璧を求めなくなるので、「サボっている」と勘違いされないよう、誠実な態度は見せる必要があります。 |
6. 実際に読んでみた私の体験談
読んだきっかけ:「本当の自信」とは何か、答えがほしかった
「本当の自信とは?」という問いかけに答えてもらいたくて、この本を読んでみました。
ふだん感じている自信とは、ちがうものなのか? その疑問を解決したいと思ったのです。
いちばん共感したこと:「できる」からくる自信はもろい
「できる」からくる自信は、もろいものです。「できる」ことができなくなったら、自信が崩れてしまうからです。
たとえば、クラスで一番足が速いことが自信だったとします。そこへ自分より速く走れる転校生が来たら、「自分はダメだ」と自信がなくなってしまいます。
読んだあとにやったこと:BEの自信を考える
読んだあと、「BEの自信」、つまり「自分はどうありたいか」を考えるようにしました。
やってみて変わったこと:自信が安定した
自分の自信を、自分の内側から掘り起こせるようになったので、気分が楽になりました。
他人と比べて持っていた自信よりも、安定したものになったと思います。
この本をおすすめしたい人
人は誰でも、自信を持ちたいものです。この本に書いてあるとおり、自分のあり方に焦点をあてて考えると、自信の持ち方が変わってくると思います。
安定した自信を持つために、この本を読んで、いろいろな考え方を学んでみてください。老若男女、すべての人が自信を持てるように、この本を読んでもらいたいです。
自己肯定感や自信については、『鋼の自己肯定感』と『全米トップ校が教える自己肯定感の育て方』の要約記事でも紹介しています。
【耳で聴きたい人へ】『小さなことに左右されない「本当の自信」を手に入れる9つのステップ』は、オーディオブックの「audiobook.jp」でも配信されています(再生時間 約3時間21分)。通勤や家事の時間に聴けるので、忙しい人でも読み進めやすいです。
7. まとめ:ありのままの君で、もう十分すごいんだよ!
今日学んだ、本当の自信を手に入れるためのポイントをおさらいしましょう。
- シャボン玉の自信を捨てる: テストの点数や「できること」で作った自信は、すぐに壊れてしまいます。
- 根っこの自信を育てる: 「優しくありたい」「誠実でありたい」という、自分の心の姿勢(あり方)にマルをつけましょう。
- 不安は味方: 「自信がない」のではなく、脳が危険を知らせてくれているだけです。
- 今はこれでいい: 過去の自分を責めず、ありのままの今の自分を受け入れましょう。
- 空気と同じ: あなたの価値は、あって当たり前。証明する必要はありません。
「自分なんてダメだ」と思ってしまうのは、自信の持ち方を、まだ知らなかっただけかもしれません。 あなたは、いるだけで価値がある素晴らしい存在です。 完璧にならなくていいんです。いっぱい失敗していいんです。
今日から、結果にこだわるのを少しだけお休みして、自分の中にある「優しい心」や「頑張ろうとする姿勢」に栄養をあげてみてください。 「上手くできなかったけど、頑張ろうとした自分っていい感じだな」と自分に微笑みかけるだけで、あなたの心には、少しずつ太くて強い自信の根っこが育っていくはずです。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。 この記事が、あなたが自分をもっと好きになり、毎日を笑顔で楽しく過ごすためのヒントになればとっても嬉しいです。 あなたの心が、いつも優しさと自信で満たされますように!
- Q心理学などの専門知識がなくても読めますか?
- A
はい、専門知識がなくても読めると思います。精神科医の先生が書いた本ですが、9つのステップに分かれていて、順番に読み進めやすい本です。
- Q子供だけでなく、大人が読んでも役に立ちますか?
- A
はい、大人にも役立つと思います。仕事の成果でしか自分を評価できずに苦しんでいる人や、子どもを結果だけでほめたり叱ったりしてしまう親にとって、自分や人との接し方を見直すきっかけになります。
- Q読むのに時間はかかりますか? すぐに実践できますか?
- A
9つのステップに分かれているので、少しずつ読み進められます。「今はこれでよい」と受け入れるなど、特別な道具がいらない心の持ち方が中心なので、読んだ日から試しやすいと思います。オーディオブックの「audiobook.jp」でも配信されています(再生時間 約3時間21分)。


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